映像制作支援プラットフォーム
データもテープも、まとめて簡単にできる、共通プラットフォームサービス
特長
HARBORとは
ファイルベースのワークフローにおいて欠かせない映像素材(ファイル)の高速転送と、映像作品(物理メディア)の保管を扱う倉庫・配送の運用管理、メタデータのシステム相互連携機能、これらに安定性や安全性を付加し、コストパフォーマンスに優れたネットワークインフラとともにお客様の映像資産(アセット)の一括管理を可能とする…
撮影から編集、編集から納品、そして保管まですべてのファイルベースワークフローを支援するプラットフォームとして「HARBOR」は誕生しました。
専用のネットワークインフラを活用してワークフローの隙間を結び、映像業界のすべてのお客様へ向けた専用サービス機能をワンパッケージでご提供します。
HARBOR転送
独自の高速技術により低価格化を実現
安全なファイルベース運用の準備を整えていかなければならない、とお考えのお客様へ
もうHDDを持ち運ぶ必要はありません。
「HARBOR転送」は、撮影スタジオ⇔ポストプロダクション⇔制作会社⇔放送事業者間を専用ネットワークインフラでつないで映像制作業界、放送業界におけるすべての管理負荷の削減と効率化をワンストップで実現します。
コストパフォーマンスに優れた安全な大容量ネットワークで撮影から編集、編集から納品までのファイルベースワークフローをサポートします。
大容量高速転送
映像制作支援プラットフォーム「HARBOR」のご紹介
HARBORのシステム
「HARBOR BOX」は拠点と拠点をつなぎ、高速ファイル転送プロトコル「SVFTP*」のバルク転送で、1本の回線速度に限度があるインターネット回線でも2本4本束ね、最良のコストパフォーマンスで同時実行回線速度を2倍にも4倍にも最大化します。
回線タイプは1Gのインターネットを利用した回線と10Gbpsの高速な光専用回線での閉域網をご用意。
シンプルな画面で使いやすい専用ソフトからドラッグ&ドロップでファイルを追加するだけ、 ポストプロダクションのストレージへオートダウンロード機能で直接ダウンロードします。
転送状況の監視や、ファイル暗号化および、ウィルスチェック、ハッシュ比較によるファイルの同一性を確認するので、 コピー作業の削減やHDDの紛失などによる情報漏えいのリスクを防ぎます。
これらを一括管理する「HARBOR MAM」はAPI相互連携により、お客様のこれまでの既存システムをつなぎ、映像素材も、作品(メディア媒体)もすべてまとめた新たなファイルベースワークフローを実現します。
※SVFTPはKDDI研究所が開発した大容量転送に対応したデータ転送プロトコルです。
確実に届けるための同一性保証
手元から手元まで、全ての通信経路において、ハッシュ比較による同一性を担保したままファイルを転送します。
最大3箇所で同時バックアップ
お客様拠点に提供するHARBOR BOXは、それ自体がRAID構築され、高速化、大容量化に対応しています。
HARBORのセンターサーバーの大容量のストレージ領域と合わせ、 お客様の大切なデータはダウンロードされるまで最大3か所にて冗長化してバックアップしています。
映像資産を扱うための高いセキュリティ性
ウィルスチェック | 転送されるデータは、ウィルスチェックされてから先方に送られます。 |
暗号化機能 | HTTPS/SSLによりLANネットワーク経路を暗号化し、かつWANネットワーク経路では「KCipher-2」*を使用して経路とデータ自身も暗号化して送ります。 |
ファイアウォール | HARBOR BOX自体がIPフィルタリング、アクセス制限による強力なファイアーウォール機能を搭載しています。さらにHARBORデータセンター以外のIPを遮断する専用ルータと回線を含めてセットでご提供するので、お客様環境のファイアーウォールの設定を変更する必要はありません。 |
期限付き管理 | ID/PASSのうっかり放置による不正ログイン自体をふせぐためにHARBOR上のすべてのデータ(アカウント、プロジェクト、ファイル)についてアクセスのできる有効期限を設けています。 プロジェクトと権限によるアクセス管理 すべてのファイル転送はプロジェクト単位で行います。参加しているメンバーごとにより細かい権限や期限の設定を行うことができます。 |
撮影スタジオ専用のパワフルなRAIDストレージとして
撮影スタジオからはHARBOR BOXを直接大容量ネットワークドライブとしてマウントすることができます。
専用ソフトのインストールは不要、いつもお使いのコピーツールからHARBOR BOXを高速、強固な、大容量RAIDとしてスタジオでのデータマネジメント作業にお使いいただけます。いくつものHDDを運搬することなく、ポストプロダクションまで半自動で転送いたします。もちろんHARBORの権限・期限付き機能も保持しているのでセキュリティも確保。撮影日のみなど短期プロジェクトでのスタジオスポット利用も可能です。
HARBOR倉庫
倉庫会社とのシステム連携で入出庫指示も楽々
HARBOR倉庫は、トライネット・ロジスティクス(株)ならびに共進倉庫(株)のパートナー企業(3PL事業者)として、倉庫会社とのシステムと連携した入出力管理システムを提供します。
インターネットから倉庫への入出庫依頼が直接指示でき、かつ出庫移動状況などのステータス確認から新規入庫、出庫、再入庫といった様々な依頼を同じHARBORのアカウントIDだけで行う事が可能です。また必要がなくなった場合には廃棄処分も可能です。
長期保存用の貴重な作品(フィルム・テープ・アーカイブ)から衣装や小道具、撮影セットまで、様々なお客様の映像資産を専用の保管形態・環境で大切にお預かりします。
– | 定温定湿倉庫 | 低温低湿倉庫 |
---|---|---|
温度 | 20℃±2℃ (夏季の場合) | 5℃±5℃ |
湿度 | 60%以下 | 40%以下 |
出荷時間 | ○ | △ (出荷に中1日) |
テープメディア保管 | ○ | ○ |
フィルム保管 | ○ | ◎ |
衣装・小道具・撮影セット等 | ○ | △ |
宅配便より早く、バイク便より安く
HARBOR運送は、倉庫会社による都内ルート便サービスです。
1日2回の集配・配送定期便で午前中までのご依頼で当日中の集配送に対応します。
※配送地域につきましてはご相談ください。
オプションサービス
オプションサービスとは
HARBORサービスに連動した新しい付加価値を提供
オプションサービスでは、HARBORのコアサービスであるHARBOR転送、ストレージサービス、倉庫、運送サービスと連動して新しい付加価値を創造し、お客様の利便性を高めるサービスを提供いたします。
HDDレンタル
制作ワークフローで使われるHDDに関するリスクや運用/管理負担から解放します
デジタル収録が急激に増えていく中、制作ワークフローにおいてハードディスク(HDD)はまだまだ無くてはならない存在になっています。一方で、HDDを運用するうえで情報漏洩リスクやデータ欠損リスクなどの様々な、課題も生じています。
HARBORではオプションサービスとして、HDDレンタルサービスを提供することにより、それらの課題を貴社にかわり解決します。
サービス概要
想定されるリスク
紛失による情報漏えいリスク | HDDのデータ自体が暗号化されていない事が多く、HDDをPCに接続すれば誰でもHDDのデータが見れてしまい、重要コンテンツ(データ)の流出につながる。 |
移動時の振動によるデータ欠損リスク | HDDは振動に弱いため、まれにデータが欠損、ノイズが乗ったようになるだけでなく、ファイルを開くことさえ出来なくなる。 |
購入コスト | HDD1台約2~3万円。プロジェクト毎に新規に数台から十数台を購入するため月数十台のHDDを購入している。今後も4k等、収録データの増加にともない、更に台数が増える可能性がある。 |
保管場所の確保 | HDD所有台数の増加に合わせて、HDDの保管場所が足りなくなる。 |
労務問題 | HDDへの書き込み時間(コピー時間)が、労務時間の超過にもつながる。(1TBのデータ書き込みで数時間) |
信頼工学に準拠したHDDの選定
HDDは数多くの部品で構成されており、製品の寿命は信頼性工学における「バスタブ曲線」に従って故障率が変化します。HDDレンタルサービスでは、初期不良が落ち着いた時期のHDDのみをサービスに投入しています。また、新品または使用実績の少ないHDDについては、12時間~24時間のエージングを実施し、バスタブ曲線の初期故障率発生頻度を低下させたHDDを使用します。
安心のHDD検査
安定してお使いにいただけるよう、障害の早期発見・故障の予測をするために、入荷・回収したHDDを数値化診断し、下記の重要検査項目で特定数値以上が出た場合には、レンタル用途に向かないHDDとして除外いたします。
コンディションのチェック | HDDに搭載されるデータ機能から、業務使用に問題のない状況であることを診断します 検査方法:S.M.A.R.T.(HDD情報診断ツール) ・HDD本体及びデータ読み書き時に受けた衝撃度合 ・HDDスループットの低下度合 ・スピンアップ時間 |
健全性のチェック | リードライトテストなど実用に必要なテストを実施し、HDDの健全性を検査します。 検査方法:データ消去機器によるHDDハードウェア診断 ・リード/ライトテスト(S.M.A.R.T.併用) ・ベリファイテスト ・シークエラー検知 ・リードコンペアエラー検知 |
水没検知 | 水没だけではなく、一定以上の湿度に対しても 検査を行います。 |
防塵検査 | 屋外使用を前提として、機器に砂等が侵入されていないか検査を行います。 |
FAQ
Q. 導入までの流れはどのようになっていますか?
- デモを交えお客様の運用フローをヒアリング後、ご契約
- お客様拠点の現地調査
- 初期登録
- 回線工事とHARBOR BOXの設置
- トレーニング、ご利用開始
まずは、お気軽にお問い合わせ下さい。
Q. 導入までにかかる時間はどのくらいですか?
HARBOR転送サービスではお選びいただく回線タイプで導入までの時間は異なります。目安として1Gバルク回線タイプは約1.5か月、10G専用回線のご契約は約4か月程度かかります。
倉庫サービスは目安として2ヶ月ほとかかります。既存の倉庫会社をご契約の場合、切り替えや、物量によって異なりますので詳しくはお問い合わせ下さい。
Q. HARBORの利用料金をおしえてください。
毎月お支払いいただく月額料金制となります(保守費込)。初期費用が別途かかります。短期のスタジオ撮影などスポット料金でご利用いただくこともできますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
Q. 保守サポート体制について教えてください。
24時間365日の運用監視/サポートデスク対応ならびに全国保守の体制を構築し、サービス提供しております。
Q. 試しに利用してみることはできますか?
1G回線タイプでのトライアルサービスがございます。詳しくはお気軽にお問い合わせ下さい。
Q. 他の配信、転送系のサービスとの違いは何ですか?
HARBORは映像業界に求められるより安全なファイル搬入を実現するために物理的なネットワーク網により、閉域網を構築しています。そのために必要なハードウェア、回線インフラ、ソフトウェアすべてをトータルで提供するワンパックのインフラサービスとなります。
Q. HARBORではどのように閉鎖網を実現していますか?
HARBORでは、NTTのダークファイバー網を使用した10G光回線の専用線網、制限された公衆回線(NTTフレッツ、So-net NURO)網からなる2つの分離されたネットワークを構築しています。
必ず専用の回線とファイヤーウォール機能を有したHARBOR BOXをお客様拠点に設置します。物理的に分けられたネットワークインフラをご用意するので、お客様は社内にファイヤーウォールを別途ご用意頂く必要はありません。
Q. HARBOR BOXとは何ですか?まだ誰が管理するものですか?
HARBOR BOXは、お客様に購入して頂くものではありません。サービスに含まれ、フォトロンより提供させていただくサーバーとなります。
HARBOR BOXはデータセンターにて常時リモート監視しており、障害発生時にはフォトロンからのサポート担当によるリモート・オンサイト対応を行います。
HARBOR BOX:
Linux based OS RAID5/6
ラックマウント(2U ~ )、もしくは据え置きタワー型
ファイヤーウォール機能(アクセス制御、)
ウイルスチェック機能
LAN/WAN複数NIC搭載ゲートウェイ
SSLによるLANネットワークの経路暗号化・K-Cipher2によるWANネットワークの経路・ファイル暗号化機能
※KDDI研究所 2012年国際標準規格(ISO/IEC 18033-4) 採用 ・2013年3月、総務省・経産省 「電子政府推奨暗号」に選定
Q. HARBOR BOXを所有していない環境(インターネット経由)へファイルを転送できますか?
現在、セキュリテイの理由により、その機能は提供しておりません。
Q. 専用ソフトウェアとは、どのようなものですか?
HARBORクライアントはHARBORへファイルのアップロード・ダウンロードを行うための専用ソフトとなります。 HARBOR BOXとネットワークで接続されたPC上でインストールする必要があります。(最新版は導入後にダウンロード可能です。)
推奨OS
Windows 7/8/10( 32/64bit版),
Mac OS X 10.6.x ~
- ※1Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
- ※2Mac OS は、米国及び他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
Q. ハッシュとは何ですか?
あるデータに対して一定の値(計算結果)を求める計算式(アルゴリズム)のことをさします。
同じデータに対して同じハッシュ計算式を使えば、違うPCからでも何度計算しても計算されるハッシュ値は同じ計算結果になります。
受信者がメッセージを受け取ったときに、改ざんされていないか、受け取ったデータが壊れていないか、ファイルの同一性を確認するために使われます。
HABORではHARBOR クライアントのハッシュにMD5を、HARBOR 転送のハッシュ計算にCRC32を採用して二重に同一性を担保しています。
Q. 1回で送ることのできる転送容量に制限はありますか?また月々の転送で上限や、追加料金は発生しますか?
転送容量に上限はありません。またどれだけお使いいただいても、月々の料金は月額固定となります。
Q. HARBORのセキュリティ方針について教えて下さい。
HARBORはお客様の映像資産を扱う上でこれら情報資産のセキュリティが最重要課題と考えます。
2016年3月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得し、その規定に沿ったシステム構築・運用を実施しています。
外部からの安全性についてWebアプリはさらに外部のセキュリティ審査会社にてセキュリティ審査を行っております。
また、HARBORのシステムはすべてICカードと生体認証により厳重管理された国内のデータセンターにて構築されております。
Q. HARBORでファイルのやり取りをしたいが、他社に導入されているかどうかわからない。
他社企業様とのHARBOR接続コーディネートは随時承っております、お気軽にお問い合わせ下さい。公開されている企業様の一覧につきましてはこちらも合わせてご覧ください。
Q. 他社の実運用例について詳しく教えて下さい。
導入事例についてはただいま準備中です。公開まで、もうしばらくお待ちください。
導入企業一覧
HARBORは以下の企業の皆様にご利用・活用頂いております。(50音順/敬称略)
※(2022年3月現在)
制作会社
放送局・配信事業者・コンテンツホルダー
スタジオ・ロケ支援
ポストプロダクション・エンコード事業
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