社内マニュアルを動画で作るには?3社の事例から見る作り方&コツ
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画像や文字だけの紙マニュアルは、ノウハウやコツ、微妙なニュアンスが伝わりにくい難点があります。そのため「社内のマニュアルを動画で作りたい」と、動画マニュアルに興味をもつ企業は多いです。
とはいえ、「動画の社内マニュアルってどう作るの?」という疑問はないでしょうか。そこで今回は、動画マニュアルで作業効率化に成功した3社の事例をもとに、社内マニュアルを動画で作る方法やコツなどをご紹介します。
社内マニュアルを動画にした3つの事例・サンプル
社内で動画マニュアルを活用している事例を3社紹介します。
- 事例1.調理方法マニュアル(ミニストップ株式会社)
- 事例2.技能伝承マニュアル(芝浦機械株式会社)
- 事例3.業務手順マニュアル(スーパー)
それぞれの企業で「紙マニュアルだと上手く伝わらない」といった課題を抱えていましたが、動画マニュアルにより課題点を解消しています。さっそく事例を見ていきましょう。
事例1.調理方法マニュアル(ミニストップ株式会社)
ミニストップ株式会社では、ファストフードの調理手順や方法などを動画マニュアルにしました。ミニストップの店舗では外国人スタッフが多く在籍します。食の安心安全を維持するため、ファストフードの調理オペレーションは正しく理解してもらわなければなりません。
しかし、日本語のみのコミュニケーションでは伝わりにくいこともあり、調理方法を間違って理解されることもありました。もともとは外国人スタッフ用に、紙マニュアルの翻訳(英語・中国語)を外注していました。しかし翻訳の外注費用は高いうえ、できあがりまでに時間がかかります。
そこで、動画作成ツールPhotron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)の自動多言語翻訳機能を使い、外国人スタッフの母国語の音声・テロップで動画マニュアルを作成しました。その結果、多言語のマニュアルをスピーディに作成でき、外国人スタッフの調理方法への理解度を上げることにも成功しています。
事例2.技能伝承マニュアル(芝浦機械株式会社)
芝浦機械株式会社では、熟練者の製造技術やノウハウを動画にした技能伝承マニュアルを作成しました。
熟練者の製造技術やノウハウは、長年の感覚で培ってきたスキルもあるため言語化が難しいもの。映像で見て学べる動画マニュアルなら、口頭や文章で説明するより感覚的な部分を伝えやすくなります。例えば手の置き方や角度など、熟練者が無意識でやっていることを映像で見て学べます。
また、動画の社内マニュアル導入以前は、研修などで説明をしても「専門用語が多く理解できない」「聞いたことをイメージするのが難しい」という理由から技術の習得にばらつきが出ていました。
動画の社内マニュアルなら、理解できるまで何度でも繰り返し見て復習できます。そのため、技術の習得に個人差がなくなり、品質のバラつきも少なくなりました。
事例3.業務手順マニュアル(スーパー)
レジ打ち業務を動画マニュアルにしたスーパーもあります。紙のマニュアルだと、レジ打ちやスキャンの仕方など業務手順を伝えるのに限界がありました。とはいえ、実際にレジ打ちしながら教えようにも、お客さんがいる前では教える側も学ぶ側もやりにくさを感じるのではないでしょうか。
動画マニュアルなら、実際にレジ打ちをする一連の流れを撮影してマニュアル化できます。身体に負担がかからない買い物カゴの置き方や立ち位置、スキャン手順や間違ったスキャン例などの詳細も伝えられます。
また、接客時の好ましい言葉遣いや態度、クレームに繋がる言動も映像で確認でき、正しい接客マナーの共有ができました。
>>「動画マニュアルの導入事例6選│社内教育に効果的な動画マニュアルを解説」
社内マニュアルを動画にするメリット・デメリット
社内マニュアルを動画にすると、分かりやすくて非常に便利なことを導入事例でご紹介しました。メリット・デメリットを両方把握しておくと、より安心して動画マニュアルを導入できます。動画マニュアルにはどのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。
メリットは理解度がアップすること&コスト削減できること
社内マニュアルを動画にすると、従業員の理解度がアップします。専門用語の多い業務の場合、未経験者には言葉のイメージが湧きにくいです。また、外国人だと言語の違いから微妙なニュアンスが伝わらず、日本では一般的な行動や考え方を理解してもらえないこともあります。
動画なら工具の使い方を実際に見せたり、接客態度のNG例を映像でそのまま見せながら説明したりできます。そのため、見る側は理解しやすくなります。
また、動画の社内マニュアルは印刷コスト・労働コストを削減できるのもメリットです。紙のマニュアル作成時には、印刷用のインクや紙などの資材にお金がかかります。逐一印刷する手間もかかるため、研修やOJTの際に担当者が時間を費やしてしまうことも。
動画マニュアルは一度作っておけば動画を共有するだけなので、印刷や製本にお金と手間がかかりません。研修やOJTの準備に費やす時間も短縮し、担当者も本来の業務に力を入れられます。
デメリットは部分的な確認がしにくいこと
作業の一部を確認したい場合、動画だと見たい部分を探すのに手間がかかるのがデメリットです。何分何秒くらいに見たい部分があるのか、秒数を探して再生しなければなりません。
このデメリットを避けるためには、動画を工程別に分けて作成すると探しやすくなりおすすめです。例えば「登録から作成までの方法」という動画を、「登録の仕方」「作成の方法」と2つの動画に分けるイメージです。
小分けにできない場合は各工程のスタート時間を記入した目次を作ったり、動画を飛ばしたときに各工程の始まりが分かりやすいようアイキャッチを入れたりするなど工夫してみましょう。
動画マニュアルのさらに詳しいメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しているためぜひご覧ください。
>>動画マニュアル5つのメリット&3つのデメリット│紙マニュアルと比較
社内動画マニュアルの作り方3ステップ
ここでは、動画マニュアルの作り方を解説します。以下の3ステップ通りに作成すれば、初心者でも動画マニュアルを比較的簡単に作成できます。
- 構成を練る
- 動画を撮影する
- 動画を編集する
それぞれのステップを見ていきましょう。
ステップ1.構成を練る
まず、どのような話の流れにするか、どのような映像が必要かなど構成を練りましょう。ここが動画マニュアルの作成で一番重要な部分です。構成をしっかり練っていないと、撮影漏れや何を伝えたいのかが分からなくなります。
構成づくりのポイントは、動画の要点を整理し簡潔に分かりやすくすることです。社内マニュアルで何を伝えたいのかや、紙のマニュアルで伝えきれなかった問題点を明らかにし、動画の方向性や内容を決めましょう。
また、必要に応じて絵コンテを作成するのもおすすめです。絵コンテを作ると、動画撮影時の撮り忘れ防止や、社内マニュアルに含めるべき必要事項が揃っているか確認するのに便利です。事例で紹介した芝浦機械株式会社では熟練者と若手が議論を交えながら絵コンテを作成し、若手が理解しにくい技術をマニュアルへ積極的に盛り込んでいます。
絵コンテ時にカメラアングルを決め、作業をどう撮るか、秒数はどのくらい撮るかを決めておくと、撮影がスムーズに進みます。絵コンテには撮影時の注意事項や、テロップやナレーションが入る場合はその旨も書いておくと、動画マニュアル完成時のイメージが湧きやすくなります。
ステップ2.動画を撮影する
続いて、構成をもとに必要な動画を撮影します。構成をしっかり作っておくと、撮影時に悩むことが少なくなりスムーズに撮影が進みます。
あらかじめ決めた撮影秒数やアングルのほか、追加で別アングルの撮影や長めに撮ったバージョンもあると安心です。動画素材が十分にあると、編集の際に動画が足りなくなり追加の撮影をする手間がなくなります。
なお、作業現場などの撮影をする際は、現場に支障がでないよう撮影させてもらう人への依頼や、撮影日の調整などを事前に済ませておきましょう。
また、撮影した動画の他に以下のような素材があると、クオリティの高い社内マニュアルを作成できます。
- テロップ用の文章
- ナレーション用の音声データ
- 動画に入れる企業ロゴ
- 動画に挿入する音楽や効果音 など
映像の補足説明をしたい部分にテロップやナレーションを入れたり、動画に飽きないよう効果音でメリハリをつけたりできます。必要に応じてこのような素材を準備し、次の編集作業に進みましょう。
ステップ3.動画を編集する
最後のステップは、撮影した動画や画像素材を使っての編集です。編集方法や操作手順は各動画作成ツールで異なりますが、基本的には以下の順序で編集します。
- 動画や画像素材を選択し、並びかえる
- 字幕やテロップを挿入する
- ナレーションや音楽を挿入する
事例でご紹介したミニストップ株式会社では、編集時に多言語のテロップを入れています。動画作成ツールの中には自動で多言語に翻訳できるものもあるため、簡単に多言語の動画マニュアルを用意できます。
撮影した映像の余分な部分は編集時にカットすると、動画が長くなりすぎることを防げます。動画が長くなりすぎると見るのが面倒になることもあるため、目安として1本あたり3分程度に納めることを意識してみましょう。
社内動画マニュアルを作るときのコツ
動画マニュアルを作る際のコツをおさえておけば、効果的で分かりやすい動画マニュアルが作成できます。動画マニュアルのコツは以下の3つです。
- 字幕や図形を入れて解説する
- ナレーションを挿入する
- 同時にドキュメントも残す
それぞれ見ていきましょう。
字幕や図形を入れて解説する
映像を補足するための説明や重要な項目で強調したいときには、字幕や図形を使います。字幕や図形があるとメリハリが出て、視覚的に分かりやすくなります。
部分的な説明をする場合は、矢印や囲み枠などが便利です。どの部分を指しているのか明確にし、「どこのことを言ってるのか分からない」といった事態を防ぎましょう。動画マニュアルは紙マニュアルと違い自動で画面が次々と切り替わるので、見た瞬間に理解できることを意識するのが重要です。
ナレーションを挿入する
動画に対して字幕の文字数が多い場合は、ナレーションを使って音声の説明を入れます。画面に長い字幕があると文字を追ってしまい、肝心の動画に意識がいかなくなり、理解しづらくなります。
動画マニュアルを閲覧するデバイスによっては字幕が小さくて読みづらくなるので、ナレーションも使うのがポイントです。ナレーションは動画撮影時に一緒に話すよりも、台本を用意して後から録音するのがおすすめです。
動画撮影と一緒に話すと、映像と音声のどちらか失敗したとき両方の撮り直しが必要になってしまいます。どのタイミングでナレーションを入れるかは、構成の段階で考えておくとマニュアル作成がしやすくなります。
同時にドキュメントも残す
社内マニュアルは動画だけでなく、ExcelやPDFなどのドキュメントにも残しておくのがおすすめです。ドキュメントを印刷すれば紙マニュアルとして並行利用できます。紙マニュアルは見たい項目だけすぐ確認したい場合などに便利です。
とはいえ、動画・紙のマニュアルどちらも作成するのは時間がかかり、リソースも大幅に削られてしまいます。そうなるとマニュアル作成者の負担が大きく、通常の業務にも支障が出る恐れもあります。
動画と紙のマニュアルを効率的に作成するには、ドキュメント出力機能がある動画作成ツールを選ぶのがおすすめです。動画の内容をExcelやHTMLなどのドキュメントに出力する機能があれば、印刷するだけで動画マニュアルと同じ内容の紙マニュアルを作成できます。
そこで続いては、ドキュメント出力機能があり初心者でも編集しやすい動画作成ツール「Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)」をご紹介します。
ドキュメント出力もできる多機能な「Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)」
Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)は、撮影から編集までスマホ1台で完結する動画作成ツールです。ビデオカメラやデジタルカメラで撮影した動画データを、パソコンへ取り込んで編集する手間が省けるため、マニュアル作成時間の短縮になります。
無料の動画編集アプリだと後からナレーションが挿入できない、ドキュメント出力機能がないなど機能に制約があります。しかし、Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)は十分な機能がそろいつつも、月1万程度から利用可能です。
Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)の機能一例
- ドキュメント出力機能(Excel・HTML・PDFなどにして紙で出力する機能)
- ナレーション挿入機能(説明音声を後から入れる機能)
- テキスト読み上げ機能(入力したテキストから自然な音声を自動生成する機能)
- フリーズ、再生スピード編集機能(動画を数秒間止める編集や、撮影動画の速度を倍速編集する機能)
- 自動翻訳機能(字幕やテロップを日本語⇔多言語に自動翻訳する機能)
Photron-Mobile Video Creator(MVC、フォトロンモバイルビデオクリエイター)は、コストを抑えて機能豊富な動画作成ツールを導入したい企業におすすめです。
まとめ:社内マニュアルは動画で分かりやすく
社内マニュアルを動画で作ると、紙マニュアルに比べて理解度が上がりやすいのが魅力です。映像と音声により詳細なイメージが湧き、一連の流れを把握しやすくなります。
社内マニュアルを動画にする際は、構成を練ってから撮影・編集することで効率的に作成できます。現場の様子を撮影するときは撮影スケジュールを事前に立て、現場に支障が出ないようにしましょう。
また、動画マニュアル作成者の負担を少なくするには、どの動画作成ツールを選ぶかが重要です。充実した機能で、動画編集初心者にも使いやすいアプリケーションを選ぶのをおすすめします。
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