振動試験におけるハイスピードカメラ計測

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世の中の変化に伴い、ものづくりに対して必要とされる安全性や信頼性も日々変化しています。製造業社が自社製品の安全性や信頼性をユーザー様に示すための手段のひとつとして「規格認証」が挙げられ、フォトロンのハイスピードカメラも様々な規格試験の場で利用いただいています。今回は代表的な規格試験である『振動試験』におけるハイスピードカメラの活用方法について計測事例を紹介します。

目次

計測事例1:動作解析ソフトを用いた特徴点のFFT解析

【使用機材】

  • ハイスピードカメラ×1台
  • 動作解析ソフトウェア
  • その他、撮影用機材

画像内の特徴点を指定し、ソフトで自動トラッキング(追尾)させることで指定箇所の動きを計測します。変位、速度、加速度の他に、周波数解析を行い、一連の動きの中での支配的な周波数を計測できます。振動の周期から算出された周波数成分から、異音対策や負荷の大きい部位に対して耐振動を補うなどの設計変更に反映できます。

計測事例2:デジタル画像相関法(DIC法)を用いた特徴点のFFT解析

【使用機材】

  • ハイスピードカメラ×2台
  • 三次元デジタル画像相関法(3DDIC)ソフトウェア
  • その他、撮影用機材

ハイスピードカメラ2台を使用して、振動中の物体の全領域3軸方向の変位量を非接触で計測できます。更にFFT解析を行えば周波数ごとの計測面の揺れ方を表示できるため、特定周波数に対振動や補強するための設計強化、シミュレーションによる振動モード解析結果の整合性を確認するためにも大変効果的です。近年、車の振動を抑える技術の向上は重要になっており、こういった振動特性をハイスピードカメラを使って計測することが増えてきています。

計測事例3:ハイスピード監視システムを用いた供試体の異常監視

【使用機材】

  • ハイスピード監視システム
  • その他、撮影用機材

振動試験の項目として、一晩中もしくは数日掛けて行うような試験も含まれます。その際に供試体の最初の破断時点で振動試験を中止したい、もしくは試験中に供試体が飛んで行ってしまって振動試験を長時間“から回し”してしまったなどの困りごとがあるかと思います。ハイスピード監視システムを用いて監視対象物の変化を自動検出することで、これらの課題解決へのアプローチに繋がります。

推奨機器

周波数:500Hzまで

「FASTCAM Mini AX」は、120×120×94mm、質量1.5kgという軽量コンパクト筐体でありながら、1024×1024ピクセルで6,400コマ/秒、640×480ピクセルで20,000コマ/秒、最高900,000コマ/秒(※)という撮影速度を実現。モノクロISO 50,000 / カラーISO 25,000という超高感度を実現しており、流体、燃焼、微小体観察など様々な分野で活用いただけます。
※AX200

周波数:500Hz~2000Hz

「FASTCAM Nova S シリーズ」は、120×120×217.2 mm、質量 3.3kg という小型軽量密閉筐体でありながら、1024×992 ピクセルで 20,000 コマ/秒、512×512 ピクセルで 62,500 コマ/秒、最高 1,100,000 コマ/秒という撮影速度を実現。
モノクロ ISO 64,000 / カラー ISO 16,000 という超高感度を実現しており、燃焼、切削、溶接など様々な分野で活用いただけます。
※FASTCAM Nova S20(2022年4月5日発売)

1m以上の大きい対象物

超高解像度・コンパクト高速度カメラ「FASTCAM Nova R5-4K」は、高性能なNovaプラットフォームに超高解像センサーを搭載し、120.0×120.0×223.2 mm(WHD)、質量3.5kg という小型軽量密閉筐体でありながら、業界最高解像度に当たる4K解像度(4096×2304画素)を実現。4K解像度で1,250fps、Full HDで5,280fps、最高200,000fpsの撮影が可能です。
加えて、4K解像度で750fps、Full HDで3,000fps、最高150,000fpsの撮影性能を実装した「FASTCAM Nova R3-4K」も同時にラインアップ。
超高解像度のメリットを活かし、流体、歪解析等の画像解析、広画角の撮影等様々な分野で活用いただけます。

試験中の異常検知

「Photocam Detector」は、ハイスピードカメラによるコンピュータービジョンで映像からリアルタイムにイベント検知/異常検知し、イベント発生前後を自動撮影します。設備からの信号入力やタイマーによる定期撮影も併用可能なので、設備の状態監視を行いながら、スーパースローモーション動画を自動的に撮りためることも出来るハイスピード監視システムです。
製造ライン監視によるチョコ停原因解析や、振動試験機など各種試験機の長時間監視と異常解析など利用分野は様々。イベント発生のその瞬間「何がおきていたか?を見える化するツール」として、ものづくり現場の生産性向上を支援します。

試験後の運動解析・画像解析

「TEMA」は、強力な追跡アルゴリズムやグラフ作成・補正フィルタ・数値変換・光学補正などの高度な解析機能を提供するアプリケーションです。
基本機能を備えた「TEMA Classic」「TEMA Pro」をベースに、解析用途に合わせた3次元解析・6自由度解析・Model 3Dなどの発展的なオプションも選択可能です。
従来の買い切り型に加え、サブスクリプション型のライセンスも加わり幅広いユーザーよりご支持いただいています。


〈主な解析項目〉
2D:追跡点の変位、速度、加速度、2点間距離、距離速度、距離加速度、角度、角速度、角加速度、周波数分析
3D(オプション):追跡点の変位、速度、加速度、2点間距離、距離速度、距離加速度、角度、角速度、角加速度
6DoF(オプション):位置(x,y,z)、姿勢(roll,pitch,yaw)
オンボード6D(Pro版オプション):位置(x,y,z)、姿勢(roll,pitch,yaw)
Airbag AREA (Pro版):輪郭の周囲長、面積、アウトラインの極点の位置/速度/加速度
Airbag Volume(Pro版オプション):体積、3D外形表現

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