材料試験

目次

ハイスピードカメラによる材料試験の撮影

材料試験をハイスピードカメラで撮影することで、材料の性質や変化の詳細を捉えることができます。ハイスピードカメラを使った材料試験は、衝撃・破壊試験と、振動試験などの疲労・耐久試験に大きく分けられ、それぞれで注意すべきポイントが異なります。

衝撃・破壊試験の撮影のポイント

ハイスピードカメラで衝撃・破壊試験を撮影する際には、以下のポイントを抑えることが重要です。

ポイント01 高いフレームレートと解像度を確保する

衝撃・破壊試験では、瞬間的な変形や破壊過程などの微細な動作が発生します。そのため高速なフレームレートと高い解像度を持つハイスピードカメラが必要です。高速現象に対応した撮影能力のカメラを用意することで、試験対象の挙動を正確に捉えることができます。

ポイント02 試験機とトリガーを連動させる

衝撃・破壊試験に使用する試験機とハイスピードカメラの連動も欠かせません。試験中の撮影したい任意のタイミングでトリガーを出し、その信号にカメラを同期することで破壊の瞬間を捉えることができます。データロガーを使えば、試験機で計測しているセンサーの値をトリガーとして撮影することが可能です。

ポイント03 温度とひずみを同時に計測する

赤外線ハイスピードカメラを使えば、わずかな変形によって発生する微小な温度変化を1msec以下の時間分解能で可視化し、材料表面の温度分布を捉えることができます。さらにDIC(デジタル画像相関法)による画像解析を行うことで、3次元の変位・速度・加速度だけでなく、変形やひずみまで非接触で解析することが可能です。これらを組み合わせれば、1度の試験で多くの情報を取得することができ、多角的なアプローチによる現象の深掘りができるようになります。

疲労・耐久試験の撮影のポイント

ハイスピードカメラで疲労・耐久試験を撮影する際には、以下のポイントを抑えることが重要です。

ポイント01 異常監視システムを活用する

振動試験のような繰り返し同じ挙動を行う試験では、フォトロンの「PhotoCam Detector」のような製品を使えば、被写体が「いつもと違う動き」を見せたタイミングのみ撮影できます。これによって従来は人が張り付いて監視していた試験をカメラに任せられるようになり、試験の省人化と効率化につながります。

ポイント02 画像解析ソフトで供試体の振動解析を行う

画像内の特徴点を指定し、ソフトで自動トラッキング(追尾)させることで指定箇所の動きを計測できます。変位・速度・加速度の他に、周波数解析を行えば、一連の動きの中での支配的な周波数も計測できます。振動の周期から算出された周波数成分は、異音対策や負荷の大きい部位への耐振動の保管など設計変更の検討に役立ちます。

ポイント03 DIC(デジタル画像相関法)で画像のFFT解析を行う

ハイスピードカメラ2台を使用すれば、振動中の物体の全領域3軸方向の変位量を非接触で計測できます。さらにFFT解析を行えば周波数ごとの計測面の揺れ方を表示できるため、特定周波数の振動に対する補強の設計強化や、シミュレーションによる振動モード解析結果の整合性の確認などにも役立ちます。近年、車の振動を抑える技術の向上が重要になっており、こういった振動特性をハイスピードカメラを使って計測するケースが増えてきています。

撮影システムの構成

材料試験をハイスピードカメラで撮影するためには、適切なカメラ、照明装置、トリガーシステム、データストレージが必要です。カメラは撮影対象に近い位置に設置し、照明装置で均一な光を提供します。トリガーシステムによって正確なタイミングで撮影を開始し、高速データストレージでデータを保存します。安全性・解像度・フレームレートの確保、環境制御にも注意が必要です。要件に合わせてシステムを最適化しましょう。

材料試験を撮影した映像

弊社のハイスピードカメラで実際に撮影した材料試験の映像を紹介します。

CFRPの引張試験

CFRPのシャルピー試験

ハイスピード監視システムを用いた供試体の異常監視

DIC(デジタル画像相関法)を用いた画像FFT解析

材料試験の撮影事例

材料試験の撮影におすすめの製品

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