バリスティックレンジ装置(弾道飛行装置)を用いた飛翔体の可視化
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2010年に小惑星イトカワより試料を持ち帰った「はやぶさ」や同様に2020年に小惑星リュウグウより試料を持ち帰った「はやぶさ2」のような小型惑星探査機は、太陽系や宇宙の生命起源・進化の過程を解明するうえで多大に貢献しております。
また2026年には火星惑星からサンプルを持ち帰るMartian Moons eXploration(MMX)も予定され、非常に注目が高まっています。
小型惑星探査機のサンプルを地球に確実に持ち帰るためには、大気圏再突入時のカプセルの姿勢安定性向上が重要です。
本コラムでは、カプセルの姿勢に影響を与える背後の流れ場に着目し、流れ場の統計データ取得を目的として、バリスティックレンジ装置(弾道飛行装置)を用いた、球のマッハ約1.6の飛翔体通過時に生じる流れ場をシュリーレン法で可視化した事例をご紹介します。
シュリーレン法とは
シュリーレン法は、熱や圧力の変化によって生じる気体や液体の密度差(密度勾配)を目に見える形に表す可視化手法です。
平行光が被写体を通過するとき、密度差によって屈折した光となります。
この屈折した光がナイフエッジを通過することにより、濃淡が強調された画像として現象を可視化できるようになります。
本事例のような衝撃波をはじめ、エンジン燃焼の混合気や燃料の流れ・放電の熱流動・熱伝達・対流などの流れの可視化によく使われています。
以上の流れの可視化でもフォトロンのハイスピードカメラが活躍しています。

事例動画・撮影条件
使用機材
・Pharsighted E9・100S
・東北大学流体科学研究所衝撃波関連施設のバリスティックレンジ装置(弾道飛行装置)
撮影条件
・撮影速度:531,250fps
・露光時間:0.56µs
撮影ハイスピードカメラ紹介
裏面照射型ハイスピードカメラ
『Pharsighted E9・100S』
非常に高速な現象である衝撃波や飛翔体の可視化では、高解像度で500,000fps以上の撮影が可能な『Pharsighted E9・100S』が最適です。
また最大432GBの大容量メモリを搭載しているため、500,000fps以上の撮影でも約4.6秒間の撮影が可能で、超高速な現象でもトリガー合わせが簡単に行えます。

Pharsighted E9・100S スペック
640×480 @326,000fps
640×32 @2,720,000fps
Pharsighted E9・80S スペック
640×480 @272,000fps
640×32 @2,457,000fps
最大432GBの大容量メモリ搭載
E9・100S | 4.6秒間
(640×480 @326,000fps)
E9・80S | 5.5秒間
(640×32 @272,000fps)
撮影・解析サポート
購入ではなく低予算で受託撮影も可能です
弊社では高速度カメラをもっと気軽にご使用頂くために、受託による「撮影・解析サポート」もおこなっております。撮影に必要な基本周辺機器(レンズ/治具/PC等)もあわせてご用意いたしますので、手間とコストを抑えられます。
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