ギネス世界記録更新⁉1秒間に1000回以上羽ばたくヌカカの羽ばたきの可視化
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本コラムでは、ユーザー様である千葉大学 生物機械工学研究室 中田 敏是 准教授より、ハイスピードカメラを用いて、ヌカカの羽ばたきを10,000 fps で撮影した事例をご紹介します。
ヌカカとは
ヌカカ(Ceratopogonidae)は、体長1~3ミリメートルの微小なハエ目ヌカカ科に属する昆虫であり、世界中に広く生息しています。一部の種は吸血性を持ち、人や動物に被害を与えることで知られていますが、他の種は花粉媒介や捕食など、生態系の中で多様な役割を担っています。
ヌカカは極めて速い羽ばたき速度を持ち、飛行中の羽ばたきの回数は一秒間に1,000回以上になります。これは動物界で最速の羽ばたきです。この飛行特性により、ヌカカは狭い空間での素早い方向転換を可能にしており、捕食や逃避行動を効率的に行うことが可能です。そのため、ヌカカの行動や飛行を肉眼で捉えるのは非常に困難です。一方で、ヌカカのように微小な昆虫がどのようにして安定した飛行を行うのかを解明することは、新しいロボット設計や技術革新の土台となり、今後のドローン技術に革命をもたらす可能性を秘めています。このように生物の特性を模倣することで新しい技術を生み出す研究分野は「バイオミメティクス」と呼ばれています。
事例紹介:ヌカカの羽ばたきの可視化
撮影手法としては、照明をカメラと正対する形で設置する「バックライト法」で撮影し、いわゆる影絵に近いイメージで撮影しています。今回0.2秒間の撮影で、1,375回の羽ばたきを確認することができました。これはギネス世界記録「最も早い羽ばたき」として登録されている1,046回/秒を超える結果となりました。
このヌカカの羽ばたきような小さく高速な現象では、画像が暗くなりがちな拡大撮影と動きをブレないようにする超高速シャッターが必要です。フォトロンでは、高感度イメージセンサーと豊富な工学知識で「お客様の見たい」をしっかりとサポートします。
撮影条件
・撮影範囲:20mm立方程度
・解像度:384×288 pixels
・撮影速度:10,000 fps
・シャッター速度:1/200,000s
撮影・解析サポート
購入ではなく低予算で受託撮影も可能です
弊社では高速度カメラをもっと気軽にご使用頂くために、受託による「撮影・解析サポート」もおこなっております。撮影に必要な基本周辺機器(レンズ/治具/PC等)もあわせてご用意いたしますので、手間とコストを抑えられます。
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