第20回 能代宇宙イベント フォトロン賞 受賞発表
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能代宇宙イベントとは
秋田県能代市で毎年8月中旬に行われる日本最大規模の学生/社会人によるロケット打上及び自律ロボット制御のアマチュア大会です。ハイブリットロケットと呼ばれる爆発物を使わない全く新しいタイプのロケット打上や缶サットと呼ばれる自立制御型のロボットが気球から落下され目的地を目指す競技などが行われます。
参加する学生は秋田県外からも大勢訪れ、実験を行っています。
能代宇宙イベントは、宇宙教育の普及と宇宙開発を支える人的資源を育成することに加え、航空宇宙技術の交流を通じ、地域活性化を目指しています。
(出典:第20回能代宇宙イベントWebページ https://noshiro-space-event.org/about/)
フォトロン賞について
フォトロンは、宇宙教育の普及と航空宇宙技術の発展を応援するため能代宇宙イベントに協賛しています。これまで会期中のハイスピードカメラの貸出と撮影支援を行ってきましたが、今回からは新たに「フォトロン賞」を設立しました。
「フォトロン賞」では、60fps以上で撮影したスロー映像(スマホ、デジカメ、フォトロンの貸出しカメラ)を対象として、「ユニークな映像」「スロー映像から得られた気付き」を中心に審査を行いました。
この協賛を通して、宇宙教育の普及と航空宇宙技術の発展にスロー映像が活用され、それらに貢献できることを期待しています。
最優秀賞|東京農工大学 宇宙工学研究部Lightus
東京農工大学 宇宙工学研究部Lightus 様コメント

映像からいくつかの気付きを得ることができましたので、以下に記載いたします。
1:07前後の左右の映像を比較すると
(1)右側の映像に映る炎の形状がノズル付近の数cmだけすぼんでいる
(2)左側のハイスピードカメラで撮影した映像からはパルスに近い炎の形になっているように見受けられる
という2点が確認できました。
1点目に関しては、燃焼圧の低下による過膨張ではないかと考えております。
2点目に関しては、燃焼実験時の推力履歴からも炎がパルスになると考えられておりましたが、今回こちらの映像でその形状を確認することができました。
また、ハイスピードカメラで撮影した映像から炎がパルスに見受けられる周期を大まかに算出したところ約300Hz、打ち上げ時の音声も200~300Hzであったことから周波数も一致しているように思えます。
上記の考察はいまだ知識不足で不正確な部分もあるかと思いますが、今回フォトロン様からお貸しいただいたハイスピードカメラで弊団体の機体を初めて撮影することができ、映像から得られた情報から団体内で意見を交換し、いくつもの気付きを得ることができました。
フォトロン 審査コメント
ハイスピードカメラのスロー映像とデジタルカメラのビデオ映像を横並びに表示し、同時再生を行い、見やすくしている点が映像として高く評価されました。
ハイスピードカメラで撮影した映像からの考察も鋭く「スロー映像からの気付き」という点で高評価でした。
最優秀賞の受賞、おめでとうございます。
入賞|九州大学 PLANET-Q
九州大学 PLANET-Q 様コメント
最初に見える予備燃焼(酸素燃焼による火炎)からランチクリア時の本燃焼(液体酸化剤と固体燃料の反応による火炎)への移行の様子を確認することが出来ます。この時に見られる黒煙は、酸素燃焼によって発生した煤が原因であると考えられます。
弊団体では、この移行をエンジン、酸化剤タンク間に取り付けたバルブを用いて行っており、今回の打ち上げ実験ではバルブを開くことによる本燃焼開始の制御のみを行いましたが、今後はバルブを用いた酸化剤の流量調整による燃焼の効率化にも挑戦する予定です。
フォトロン 審査コメント
ハイスピードカメラのスロー映像から、燃焼の様子を確認して黒煙の原因まで考察されている点を評価しました。
燃焼効率化の挑戦に、スロー映像が役立つことを期待しています。
入賞おめでとうございます。
入賞|東北大学 F.T.E.(FROM THE EARTH)
東北大学 F.T.E.(FROM THE EARTH)様コメント
本映像は、弊団体陸打ち機体”火垂”の飛行を捉えたもので、フレームレートが120fps、記録設定は30pであるため0.25倍速のスローモーション映像となっております。撮影には部員が所有するデジタル一眼カメラが用いられました。
約43秒間の飛行のうち、点火後の約6秒間および着地直前の約15秒間にわたって機体を捉えることができています。
この映像から、フライトにおけるエンジンの燃焼の様子や、降下中の機体回転の角速度、パラシュートの開き具合を推し量ることができ、今後の開発に役立つ資料としての活用が期待されます。
フォトロン 審査コメント
デジタル一眼レフカメラで、ロケットを追いかけ撮影しています。
高速なロケットにも関わらず、打ち上げから降下中の機体、着地直前までの一連の挙動を撮影できている点が評価されました。
今後の開発にスロー映像が役立つことを期待しています。
入賞おめでとうございます。
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