エンジニアの「見たい」を自由に! 生産現場向けハイスピードカメラ

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エンジニアの「見たい」を自由に! 生産現場向けハイスピードカメラ

生産現場の声を形にしたハイスピードカメラ「PhotoCam SpeederV2」を紹介します。

SpeederV2は生産現場で要望の多かった「簡単な操作性」「小型で軽量」「2カメラ同時撮影」「長時間録画」「複数の映像の比較」などの機能を搭載したエンジニア向けのハイスピードカメラです。ここでは、SpeederV2が持つそれら生産現場向けの特長を紹介します。

目次

SpeederV2がもつ「8つ」の特長

1. Speederだから生産現場を改善できる

一般的なビデオカメラでは1秒間に30コマの撮影速度ですが、SpeederV2は1秒間1,000コマ以上のハイスピード撮影が可能です。肉眼では見ることができない一瞬の動きをスーパースローモーションで可視化し、不具合の発生過程を正確に捉えます。

SpeederV2は1秒間1,000コマ以上のハイスピード撮影が可能です

SpeederV2は、製造業における様々な工程の検証に最適な撮影速度を選択できます。食品・薬品業界の充填・搬送、印刷・包装業界の紙折り、半導体業界のピック&プレース、機械加工業界の切削・プレスなど、様々な工程に対応しています。

2. 現場にフィットする超小型カメラヘッド

●自由なポジショニング

狭いラインの隙間や装置の中、高いところなど、これまであきらめていたポジションからの撮影が可能になりました。Cマウントレンズ対応なので、小型で多種多様なレンズを使用した撮影が低コストで実現できます。

●カラータイプ/モノクロタイプ

カメラヘッドのイメージセンサーはカラー/モノクロのいずれかのタイプをお選びいただけます。カラータイプはカラー24bit階調で記録され、説明資料としても優れた映像を撮影できます。モノクロタイプはモノクロ8bit階調で記録されます。センサー感度が高く、暗い箇所でも明るく撮影できます。

カメラヘッドサイズ

カメラヘッドサイズ

隙間からの撮影

隙間からの撮影

高所からの迫り出し撮影

高所からの迫り出し撮影

●L型変換ケーブル

カメラヘッド用ケーブルのコネクタをL型に変換できる延長ケーブルも同梱。生産現場ならではの狭い設置スペースに対応します。

設置スペースに合わせて付け替え

設置スペースに合わせて付け替え

装置内のコーナーから撮影

装置内のコーナーから撮影

●専用照明標準装備

10Wの高輝度パワーLEDを標準装備。約30cmの距離で30,000lx以上の明るさを発揮します。前面レンズが可動式になっており、集光・拡散の調節をすることができます。

専用照明標準装備

●10mケーブル(※オプション)

各種ケーブルは標準の長さ3mケーブル以外に10mケーブルと付け替え可能。カメラヘッドやリモートキーパッドを離して設置でき、安全面に配慮した撮影が可能です。

10mケーブル

3. 2カメラヘッド撮影で高まる改善力

●2カメラヘッド同期撮影

障害物で死角になっている場所を別角度で撮影することや、工程の前後を同時に撮影することができます。また、解析ソフトウェアを使用することで生産装置やワークの挙動を、3次元で数値解析することも可能です。これによって効率的かつ詳細な生産プロセスの解析を実現します。

2カメラヘッド

2カメラヘッド

別角度からの同時撮影

別角度からの同時撮影

拡大観察と広域観察

拡大観察と広域観察

前工程と後工程の同時観察

前工程と後工程の同時観察

●増設カメラヘッド(※オプション)

SpeederV2は1つの本体に2つのカメラヘッドを接続し、2場面の同期撮影が可能です。これまではハイスピードカメラを2台用意する必要がありましたが、カメラヘッドを1つ追加するだけなので低価格で実現できる他、カラータイプ、モノクロタイプの混在撮影もできるので用途が広がります。カメラヘッドは自動認識されるので、複雑な設定は必要ありません。

●2カメラヘッド同期撮影事例

事例1:金属プレス工程の同期撮影
クランクプレス機の材料送り工程の前部分と後部分を同期撮影。プレスの抜きかすの飛散方向や、材料の送りから静止までのタイミングを解析することで、不良の原因究明や、サイクルタイムの向上を実現します。

金属プレス工程の同期撮影

事例2:ケーブル端子圧着工程の同期撮影
自動圧着機を2方向から撮影。異なるアングルから撮影することで死角を減らし、圧着不良の瞬間を確実に捉えることができます。ケーブル搬送時の姿勢や、圧着タイミングなどの改善に役立ちます。

ケーブル端子圧着工程の同期撮影
3次元動体解析

事例3:3次元動体解析
1つの対象を異なる角度で撮影し、3次元解析が可能です。ワークの移動距離、速度、加速度などを数値化。正常時と異常時を比較するなどのプロセス解析を実現します。

4. どこでも、誰でも、使いやすい

●可搬型オールインワンパッケージ

撮影に必要な機材一式が専用キャリングケースに収納可能です。ケースは配送可能なので、様々な場所で高い運用性を発揮します。オプションの構成品を収納するための予備スペースもあります。

●小型・軽量・省スペース

従来のハイスピード撮影には、大きくて重いカメラと照明設備、パソコンや複雑な配線が必要でしたが、SpeederV2なら、小型軽量の各パーツとタッチパネル式の液晶リモートキーパッドを使って、パソコンなしの省スペース撮影が可能です。

SpeederV2
小型軽量の各パーツとタッチパネル式の液晶リモートキーパッド

●スピードセッティング

従来のハイスピードカメラはセッティングに数十分から数時間かかっていました。SpeederV2のキャリングケースの収納部は、カメラヘッド・LED照明・液晶リモートキーパッドが各ケーブルと接続したまま収納できる工夫がされています。セッティング時には各パーツのケーブルの片側だけを本体前面に接続するだけ。パソコンレスなので長い起動時間に待たされることもありません。また、前回撮影した設定を自動保存できるので、起動直後からすぐに撮影を開始することも可能です。各パーツに1/4インチネジ穴とシューアダプターが付いているので、現場の状況に合わせた自由なセッティングを実現します。

スピードセッティング

●液晶リモートキーパッド

液晶は大きくて見やすい7インチの感圧式タッチパネルを採用。撮影の設定やカメラのライブ映像が表示されるほか、録画や再生操作をタッチ操作で行うことが可能です。再生中に詳しく見たい箇所の部分拡大などもタッチ操作で直感的に行うことができます。また、2台のカメラヘッドを接続した際でも、1つのキーパッドで2台同時にライブ確認、録画、再生が可能です。

●大容量バッテリー対応

大容量バッテリー(※オプション)を接続すれば、AC電源ラインを撮影箇所に確保する手間がなくなります。照明の点灯や液晶リモートキーパッドの利用も可能なので、高い機動力をもたらします。

大容量バッテリー(※オプション)

●簡単操作ガイド

誰もが使えるように、ケーブルの接続やレンズの操作、撮影、再生、編集、片づけといった、基本的な操作を写真と図付でわかりやすく解説。注意事項やQ&Aの記載もあるため、初めての方でも特別な講習を受けずに撮影が可能です。

簡単操作ガイド

5. 2つの撮影モードで撮り逃しなし

●速度優先モード

撮影データを本体メモリ(4GB)に記録する、撮影速度優先のモードです。特に速い挙動を撮る場合に役立ちます。

速度優先モード

●時間優先モード

撮影データを、大容量SSD(256GB/512GB)に直接書き込むことによって、長時間の撮影を可能したモードです。いつ不具合が起きるか分からない現象も逃さず捉えます。SSD256時で最長8時間(従来比100倍以上の長時間)の撮影を実現。いつ発生するか分からない不具合も撮り逃しません。また、撮影後に本体メモリからSSDへ撮影データを転送するための待ち時間がないので、連続撮影も可能です。

時間優先モード

●トリガー機能

一瞬の撮影タイミングを的確に捉えるためのトリガー機能も用意されています。液晶リモートキーパッドからの手動トリガー入力の他に、I/Oケーブル(※オプション)に接続した様々な機器からの外部トリガー入力にも対応しています。また、「スタート」「エンド」「マニュアル」の3つのトリガー設定により、状況に応じた撮影が可能です。

スタート
トリガーが入力された時点から撮影を開始し、設定記録時間いっぱいまで撮影を行う設定です。任意のタイミングで撮影を終了することもできます。あらかじめ発生するタイミングが分かっている高速現象を撮影するのに適しています。

スタート

エンド
カメラをエンドレス撮影状態(撮影データが記録時間いっぱいになると古いデータから順次上書きして撮影を続ける状態)にしておき、トリガーが入力された時点で撮影を停止し、トリガー入力直前の撮影データを残す設定です。いつ発生するか予測しにくい高速現象を撮影するのに適しています。

エンド

マニュアル
カメラをエンドレス撮影状態にしておき、トリガーが入力された時点で直前の撮影データを残した後、設定された残りの時間撮影を続けてから撮影を終了する設定です。トリガーの前後の設定記録時間は、それぞれ1秒単位で調整することが可能です。

マニュアル

●512GB SSD(※オプション)

最長17時間の長時間撮影が可能です。さらに長時間撮影したい場合や、撮影頻度が多い現場に有効です。また複数枚あれば、PCにデータ転送中でも別のSSDで撮影できるので、複数人での運用に便利です。

512GB SSD(※オプション)

●マーキング機能

関心のあるタイミングをマークしておくことで、そのシーンにジャンプできます。マークは最大512個、撮影中に「手動マーキング」ボタンを押すか、I/Oケーブル(※オプション)もしくは拡張ユニット(※オプション)からの信号入力で行えます。

マーキング機能

6. 撮影データもカンタン活用

撮影データが記録されたSSDは、SSDリーダー(USB3.0対応)を経由し、パソコンに接続することができます。パソコンには外付けドライブとして認識されます。

SSDはワンタッチで着脱

SSDはワンタッチで着脱

SSDリーダーも標準装備

SSDリーダーも標準装備

編集・解析・加工をいつものPCで

編集・解析・加工をいつものPCで

映像を根拠にスピーディーな改善

映像を根拠にスピーディーな改善

専用ソフトウェアで撮影データを自由に加工。複数の撮影データから同期比較映像を作れば、一目で伝わる映像レポートの完成。

●撮影データ再生・編集ソフトウェアPSV

PSV(PhotoCam Speeder Viewer)は、撮影データをパソコンで再生・編集するためのソフトウェアです。撮影データの再生スピードの変更や、明るさ・彩度の変更、必要な範囲の切り出しなどができます。さらに、複数の撮影データをタイミングを合わせて同期再生することや、比較映像を合成出力することも可能です。また、一般的な形式の動画ファイルに変換することも可能なので、データの管理、共有も簡単です。

●2次元動体解析ソフトウェア PFA(※オプション)

PSVと高い連動性を持った動体解析ソフトです。特徴点を追跡し、「位置」「変位」「速度」「加速度」を算出・グラフ化することができます。操作方法をステップごとに案内するガイド機能を搭載し、初心者の方でも簡単に操作することができます。

●高機能動体解析ソフトウェア TEMA2D/3D(※オプション)

TEMAは強力な「追跡アルゴリズム」や、「グラフ作成機能」、「補正フィルタ」、「数値変換」、「光学補正」などの高度な解析を行えるソフトウェアです。基本構成である「TEMA2D」をベースに、解析用途に合わせた3次元解析などの発展的なオプションが選択可能です。

7. 充実のオプションで広がる活用範囲

多種多様な課題に対応するオプション群が、圧倒的な現場対応力を生み出します。

●せり出し撮影

上下方向だけでなく、左右斜め方向に自由にカメラを向けることができる「せり出し三脚」と「せり出しスタンド」に対応。せり出すことで装置に近づけての撮影や、入り組んだ箇所を撮影する際に効力を発揮します。

せり出し撮影

せり出し三脚・スタンド
握りやすい操作グリップを回すだけで、上下左右斜め方向にカメラを向けることができます。エレベーター機構も付いているので微調整も思いのままです。

せり出し三脚・スタンド

●狭小部拡大撮影

カメラヘッドが入らないような隙間でも「硬性鏡」と「内視鏡」を使うことで撮影できます。硬性鏡は真っすぐに挿入可能な箇所を高画質に撮影できます。内視鏡は曲げられるため奥深い箇所の撮影に最適です。

狭小部拡大撮影

硬性鏡・内視鏡
先端のレンズは直視タイプと側視タイプがあります。先端径と長さは豊富な種類から選択可能です。専用の照明を使うことで、先端から光が照射されます。

硬性鏡・内視鏡

●溶接撮影

溶接の種類に適した「溶接用レンズ」を使うことで、反射光やプラズマ光の影響を抑え、溶融の流れや材料の凝固過程、スパッタの様子を撮影することができます。カメラヘッドが90gと軽量なので溶接ロボットのトーチ部に取付けることもできます。

溶接撮影

溶接用レンズ
溶接光を遮断するフィルタの付いたレンズです。フィルタは交換式になっているので溶接の種類に合わせて変更することが可能です。

溶接用レンズ

●外部機器連携撮影

「I/Oケーブル」を使いデータロガーやパルス照明と連携撮影できます*。PSVでは波形データ(CSVファイル)と動画データを併せて表示することもできます。
*データロガーの種類によって、対応できない機種や、I/Oケーブル以外にも別途ケーブルが必要な場合がありますので、詳細は弊社営業担当にお問い合わせください。

外部機器連携撮影

I/Oケーブル
トリガー信号と同期信号の入出力がTTL(0 ~+5V、負極性)で可能です。また接点でのトリガー入力も可能です。

I/Oケーブル

●FAライン撮影

SpeederV2と接続できる「拡張ユニット」には、DC24Vに対応したコネクタ型端子台を設けています。PLCやセンサーからの信号をトリガー、マークとして利用できます。

FAライン撮影

拡張ユニット
電流シンク出力タイプの装置から、トリガー、マークの入力が可能です。サービス電源(DC+24V 120mA)も備えておりセンサー直結も可能です。

拡張ユニット

8. 究極の生産性向上を実現するツール

●目に見える確実な導入効果

SpeederV2は『チョコ停』の低減はもちろんのこと、スーパースロー映像を通して様々な効果をもたらします。スーパースロー映像は疑いようのない映像資料。QCストーリーにも上手くマッチします。

映像は世界の共通言語(コミュニケーション力の向上)
映像コミュニケーションにより言語の異なる海外の現場や若年層、ベテラン技術者を問わず課題を共有。現場で起こっている状況が詳細に把握できます。

コミュニケーション力の向上

カンやコツに頼らない映像を根拠にした改善(改善力の向上)
映像を根拠に改善を進めていくと、手戻りなくスムーズに改善を進めていくことができます。

改善力の向上

ハイスピード撮影による非接触解析(計測・解析力の向上)
映像は見るだけではありません。解析ソフトによる数値化で、より納得できる情報を得られます。

解析ソフトによる数値化

装置・機能の特性と限界を詳しく知る(現場力の向上)
様々な加工条件下での挙動を比較することで、特性や限界を知り、生産スピード向上やロス削減を追求することが可能です。

現場力の向上

QCストーリーにも上手くマッチ
問題解決の各ステップをSpeederV2が強力に推進します。

問題解決の各ステップ

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