EVSニュースレター2025年10月号 ~イベントレポート『EVS DAY』、新製品、アップデート情報、Inter BEE出展情報ほか~

今号のEVSニュースレターでは、9月24、25日に行われた「EVS DAY」イベントレポート、IBC2025で発表された新製品ソフトウェアベースのマルチビューワー「LSM-VIA Multiviewer」、ソフトウェアマルチビューワー「Zoom for LSM-VIA」とインジェスト&再生ソリューションの「Move I/O」のアップデート情報、最後はInter BEEの出展情報についてお届けします。

レポート|EVS DAYを開催しました

2025年9月24、25日、フォトロン本社にて「EVS DAY」を開催しました。 当日は、放送局やプロダクションの皆さまなど、両日で約100名にご来場いただき、セミナー会場と機材展示会場は大いに盛り上がりました!

EVS DAY セミナー会場

セミナー会場ではまず、EVS本社で事業戦略・製品戦略を担当するLaurent Petit氏が登壇し、AIを活用した製品開発の現状や、現行XT-VIAに続く次世代ハードウェアサーバ、さらにVMやクラウド上にデプロイ可能なソフトウェアベースサーバの開発計画を紹介しました。こうした製品計画を基に、市場のさまざまなニーズに応える「EVS Eco System」の構築を目指すことも強調。

※卓球のラリーを収録し、『Xtramotion』によりスロー映像をAI生成するデモ。


続いて、製品紹介パートでは、当社社員がIBC2025でEVSが掲げた『リモートワークフロー』『AI』『フレキシブル』というキーメッセージを軸に、デモを交えながら新製品情報を紹介しました。

機材展示会場

セミナー当日は、別会場で機材展示も実施しました。

ここでは、EVSサーバのマルチビューワ映像をインターネット経由で低遅延伝送できるソフトウェアマルチビューワ「LSM-VIA Multiviewer」、AIによる自動トラッキングやSNS用の映像切り出し機能を備えた「Zoom for LSM-VIA」、AIによるスーパースロー映像生成「XtraMotion」、ブロードキャストコントローラ「EVS Cerebrum」、そしてSDIからIP映像までの収録・再生が可能なソフトウェアベースサーバ「Move I/O」などの製品をご覧いただきました。

懇親会

1日目は出張回転寿司、2日目はベルギービールを楽しめる懇親会を開催。この懇親会では、EVS社への熱い思いや率直なご意見をいただき、活発な交流の場となりました。

ニュース|新製品、アップデート情報

新製品情報 LSM-VIA Multiviewer ※近日リリース

EVSはソフトウェアの新製品「LSM-VIA Multiviewer」をIBC2025で発表しました。

従来の操作性はそのままに、サードパーティーの低遅延エンコーダーを使用せず、EVSサーバのマルチビューワ映像をインターネット経由で遠隔地へ伝送可能になり、遠隔地でのサブ構築だけではなく、 自宅、ホテルからのオペレーションも現実的になります。

LSM-VIA Mutiviewer のポイント

低コストで導入可能

「XT-VIA」および「LSM-VIA」ユーザーは、「LSM-VIAゲートウェイサーバ」(XClientと同様のコンパクトな機器)を導入するだけで、マルチビュー環境の構築が可能です。

幅179x奥行182.9x高さ37mm

さらに、ソフトウェアマルチビューワーはライセンス料が不要なため、導入コストを抑えることができます。

大幅な遅延の減少を実現

複雑なネットワーク環境でも、『XT-VIA』から出力された、マルチキャストのプロキシ映像を「LSM-VIAゲートウェイサーバ」でユニキャスト化してリモート側の『LSM-VIA』に伝送します。

これにより、従来よりも大幅な遅延の低減を実現しています。

自由自在な画面レイアウトと直感的な操作性

画面レイアウトは自由にカスタマイズ可能で、プリセットによる画面切り替えにも対応。運用に応じた柔軟なレイアウト設計が可能です。

さらには、Xnet上の素材も自由にレイアウトが可能になり、より柔軟的で直感的な操作を実現しました。

Zoom for LSM-VIA アップデート情報

4K映像の特定エリアをズームし、フルHDサイズで切り出すことができる『Zoom for LSM-VIA』に、 IBC2025では、この機能に2つの新機能が搭載したベータ版が展示されました。

GenAIを活用した自動オブジェクトトラッキングの高度

映像内の動きをAIが認識し、対象に追従してキーフレームを作成する「自動オブジェクトトラッキング機能」を実装。これまで手作業でキーフレームを設定していた煩雑な作業が、GenAIの活用により自動化。

オペレーターの作業負担を大幅に軽減し、よりスピーディなリプレイ制作が可能となり、ライブ中継やスポーツ中継における即時対応力の向上が期待できます。

SNS向け縦型映像へのライブ切り出し機能を実装

広角映像から、SNS向けの縦型コンテンツ(9:16)をリアルタイムで切り出す新機能で、ライブ映像の一部を縦長にトリミングし、そのままSDI出力やファイルエクスポートが可能です。

さらに、切り出した映像は、YouTube ShortsやInstagram Reelsなどの主要SNSプラットフォームへ即時アップロードにも対応し、視聴者とのエンゲージメント向上や、拡散によるプロモーション効果が期待できます。

これにより、従来の放送・配信による収益だけでなく、 SNSを活用した新たな収益機会の創出も可能に

サポートコンフィグ

  • 入力:1x 4K  4倍速    出力:1x FHD
  • 入力:2x 4K  2倍速 出力:1x FHD
  • 入力:2x 4K              出力:1x FHD

Move IO 最新アップデート情報

コストパフォーマンスに優れた、収録・再生のオールイン型ソリューション『Move I/O』において、IBC2025で新たなアップデートが発表されました。

ST2110への正式対応により、ほぼすべてのフォーマットをカバー

ST2110の対応により従来のSDIに加え、SRT、NDI、さらにはOTT向け配信用フォーマットまで、主要な入出力フォーマットを網羅。また、60i/60pはもちろん24pや30pなどのフレームレートや、主要ビデオコーデック、MXF、MOV、MP4など代表的なファイルフォーマットにも対応しており、映画、音楽番組、ポストプロダクション用途など幅広い分野で活用可能です。

最大FHD16チャンネル、最大UHD4チャンネルに対応

最新のアップデートにおいて、フルHD環境では最大16チャンネル、UHD環境でも最大4チャンネルに対応しました。それにより、高密度かつ柔軟な収録再生が可能になり、大規模のプロダクションでも活用が可能。

イベント|Inter BEE出展概要

11月19日(水)から3日間で開催される「Inter BEE 2025」に今年もEVS製品を出展。
いち早く、EVS製品の出展製品を公開します。

出展製品情報

XtraMotion

XtraMotion」は人工知能(AI)を活用し、クラウドやオンプレミス環境であらゆる映像(ライブ、ポストプロ、アーカイブ素材)をスーパースローモーションに変換することができます。

さらに、スーパースローモーションだけでなく、ビデオコンテンツから不要なモーションブラーを除去し、より鮮やかな映像を実現できる「デブラーエフェクト」、被写界深度をシミュレートし、映画のようなドラマチックな映像演出を可能にする「シネマティックエフェクト」もご覧ください。

Move I/O

Move I/O」は、次世代の放送環境に最適化されたシステムで、4K UHDやHDRを含む高品質な映像信号を取り扱いながら、IPストリーム(SRT/NDI/RTMP等)にも対応した2RUでFHD16ch対応の高密度インジェスト&プレイバックソリューションです。

LSM-VIA Multiviewer/Multireview

「LSM-VIA Multiviewer/Multireview」は、ソフトウェアベースのマルチビューワーです。サードパーティのエンコーダーを使わず遠隔地へマルチビューワーのプロキシ映像の伝送が可能。

Zoom for LSM-VIA

『Zoom for LSM-VIA』は、4Kカメラの映像をFHD(フルハイビジョン)でズームして切り出すことが可能となり、細部まで鮮明なリプレイを提供することができます。

EVS Neuron

Neuron」は、多種多様な変換機能を提供するネットワークベースのビデオ・オーディオプロセッサです。IPにおけるあらゆる音声ワークフローへの対応、フレーム同期、アップ/ダウンコンバージョン、カラーコレクション、音声エンベデッド・ディエンべ処理等、様々な機能を提供します。SDI/IP間をシームレスに橋渡しすることができます。

EVS Cerebrum

Cerebrum」は、放送業界内外の幅広いメーカーの製品を設定、制御、監視するための包括的な機能を提供するソフトウェアベースの製品です。IP、SDI関わらず色々な放送機器を「Cerebrum」の画面で一括管理してコントロールが可能です。

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