LMSで動画の配信・管理は行えるのか?動画対応のLMSや機能を紹介

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目次

社員の研修や教育に動画を取り入れ、かつ、LMS(学習管理システム)などで学習管理を行いたい企業が増えています。

従来、LMSはテキストベースの研修に利用されるシステムでした。そのため「本格的な動画配信や管理も、LMSで同様に行えるのか」と疑問に思っている方もいるでしょう。

結論からお伝えすると、ライトな動画研修であれば、LMSで十分に対応可能です。

しかし、

  1. 「本格的な動画研修を行いたい」
  2. 「動画配信を大規模に行う必要がある」
  3. 「動画の視聴ログをしっかり分析し、研修のPDCAを回したい」

という場合には、LMSでは不十分なことがあります。

そこでこの記事では、LMSが本格的な動画研修に向かない理由を詳しく解説するとともに、どのようなシステムを利用するべきなのかを説明していきます。

また、ライトな動画配信に適したLMSも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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LMSは動画の配信・管理に十分な機能を備えていないことが多い

冒頭でもお伝えした通り、LMSは従来、テキストでの研修やオンライン学習を運用・管理するためのシステムでした。

近年では動画による学習・研修のニーズ増加に伴い、LMSにも動画管理の機能を備えている製品も登場するようになりました。しかしそれでも、動画に関する機能はそれほど充実していない場合が多いです。

特に大規模な同時配信が苦手なので、本格的な動画研修を行いたい企業にとっては、LMSだけに頼るのは不適切な可能性が高いでしょう。

具体的には、以下に挙げる4つの弱点があるので、1つずつ確認していきましょう。

  1. 動画を管理する大きなストレージを持っていないことが多い
  2. ストリーミング配信ではなくダウンロード再生になることが多い
  3. 視聴ログを詳細に取得できない
  4. 動画の作成や編集機能を持たない

なお結論からお伝えすると、これらの弱点が許容できない企業は「動画配信システム」というLMSに類似したシステムを利用するのがおすすめです。詳細は後ほどお話しします。

LMSの弱点1:動画を管理する大きなストレージを持っていないことが多い

動画はファイルサイズが大きく、LMSのストレージでは容量不足になることがあります。

例えば、部署・地域ごとに、別々の動画を配信したい場合には、動画の数が増えていくでしょう。このときに、ストレージの容量が足りず、過去の動画を消さざるを得ない状況になる可能性があります。

具体的には、動画ストレージを5GB〜20GB程度に設定しているLMSが多く、この場合は概ね3時間〜12時間程度までしか動画を保存できません。「長期的に動画を追加・蓄積して、オンライン研修を充実させたい」と考えている企業にとっては、足りないケースが多いので注意が必要です。

また一定以上の容量のコンテンツはLMS上にアップロードできないよう制限をかけているシステムも多く、そもそも動画配信自体ができない場合があります。

LMSの弱点2:ストリーミング配信ではなくダウンロード再生になることが多い

LMSでは動画の配信/再生方法が「ストリーミング」ではなく「ダウンロード」になることが多いです。この場合受講者は、動画を視聴する前にいったんダウンロードしてデバイスに保存した上で、視聴しなければいけません。

しかし受講者にとっては、見たい動画を全てダウンロードするのは手間がかかります。動画はファイルサイズが大きいので、場合によっては、端末の容量を開けるためにフォルダを整理しなければいけないこともあるでしょう。

またスマートフォンでのダウンロードができず「隙間時間をうまく活用できない」「動画を見るたびにパソコンを立ち上げなければいけない」などの不都合が生じます。

さらにダウンロード再生の場合は、セキュリティ面にも注意しなければいけません。ダウンロードされた動画は、受講者が自由に社外に送ることができます。そのため故意また事故で、社員が機密情報に関する動画を流出させてしまう可能性があります。

本来、動画研修を効率的に行おうと考えるならば、「ストリーミング配信」ができるシステムを選ぶ必要があります。ストリーミング配信は一般的な動画配信サービスなどで採用されている仕組みで、インターネットを使って受信した分から順次再生していく、現在主流の配信方法です。

LMSの弱点3:LMSの弱点3:視聴ログを詳細に取得できない

LMSでは動画の視聴ログを詳細に取得できず、学習状況や受講者の理解度を正しく測れないことがほとんどです。基本的にLMSでは、「動画が再生されたかどうか」「何回再生されたのか」程度しか分析ができません。

本来LMSでは、コンテンツの配信や管理だけではなく、受講者のマネジメントまで行えることが重要です。そのため詳細なデータの取得や分析ができない点をネックに感じ、LMSでの動画配信を断念する企業も多いのです。

そのような企業は、後に紹介する動画配信専用の管理システムを利用するのが良いでしょう。「小テストや評価アンケートを動画に設置する」「動画にコメントを残せるようにする」などの機能が備わっているため、それらの利用状況などを細かく分析できるのが望ましいと言えます。

LMSの弱点4:LMSの弱点4:動画の作成や編集機能を持たない

LMSには「PowerPointから教材に変換する機能」や「テキストの読み上げ機能」がついている場合が多いです。しかし動画教材の作成に関する機能は充実していないことがほとんどでしょう。

そのため動画を別途撮影・編集してから(もしくは制作会社に作ってもらってから)、必要に応じてファイルの変換などを行い、LMSにアップロードする必要があります。自作する場合は機材や編集ソフトなどに費用がかかりますし、制作を委託する場合も高額な費用が発生します。

つまり今後研修動画を蓄積してオンライン研修を充実させたいという企業にとっては、コストが積み重なってしまう恐れがあります。

結論:動画研修を行いたい企業は、LMSを利用するべきではないのか?

LMSは動画配信・動画管理を専門としていないため、高度な機能を備えてはいません。動画研修が全くできないというものではありませんが、大規模な企業における研修には向いていないと言えます。

具体的にお伝えすると、以下のような企業には、LMSは適さないでしょう。

  • 動画をたくさんの社員に見せたい
  • 本格的な動画研修を行いたい
  • 多くの部署・地域の社員に向けて一斉に動画配信をしたい
  • 動画の視聴ログを詳細に分析し、研修内容の改善に役立てたい
  • たくさんの動画を長期的に蓄積し、従来のオフライン研修にかかっていたコストを削減したい

以上のような本格的な動画研修をしたい企業は、ぜひ動画配信システムを検討してみてください。

動画配信システムとはその名の通り、企業が動画を配信・管理するためのシステムです。「LMSの動画配信版」のようなものをイメージしていただけると分かりやすいでしょう。

研修向けの動画配信システム「CLEVAS(クレヴァス)」を利用している様子

動画配信システムとLMSを比較すると以下のような違いがあります。

動画配信システムLMS
研修全体の進捗管理
体系的な管理はできないことがある
動画の保管・管理
ストレージが足りないことがある
動画の作成・編集×
動画の視聴ログ分析
視聴人数程度の簡単なものであれば可能なことがある
動画内容に関する双方向のコミュニケーション×
適した使い方大規模な動画配信小規模な動画配信

そもそもLMSが注目されている背景には、「研修コース」をLMSを通して作成し、体系立てて学べる環境を整備したいというニーズがありました。

■関連記事:LMSとは?機能一覧や活用方法!自社にも導入すべきかを解説

しかし近年ではそのように順序立てて学ぶのではなく、必要な情報を必要なタイミングで、短時間で学ばせる「マイクロラーニング」という手法が増えています。マイクロラーニングでは、5〜10分程度の短い動画を用いて研修を行い、視聴ログの取得やテストによる理解度チェックなどを行います。

マイクロラーニングを行うのであれば、詳細なコース設定やカリキュラム整備などは行わなくても良いので、動画配信システムの機能で十分だと言えます。

マイクロラーニングのような研修方法を考えている企業も、ぜひ動画配信システムを検討してみてください。

LMSと動画配信システムを連携させて活用する企業もある

ここまで解説してきた通り、LMSと動画配信システムは得意とすることが異なります。

システム得意なこと
LMS・テキスト教材の配信
・研修全体のマネジメントやコースの作成
動画配信システム・動画教材の配信
・動画学習に関する視聴ログ取得

そのため「テキストベースの研修やオンライン研修全体のマネジメントもしっかり行いたい」「さらに本格的な動画配信も行いたい」という企業では、LMSと動画配信システムを連携させて活用することがあります。

どのような研修を行いたいかに合わせて、最適なシステムを利用する、もしくは組み合わせることも検討してみてください。

動画配信システムを利用するなら、CLEVAS(クレヴァス)がおすすめ

「動画配信によってオンライン研修を行いたい」「大人数に対して同時に動画を視聴してもらいたい」という企業には、CLEVAS(クレヴァス)の導入がおすすめです。

CLEVASは研修に特化した動画配信システムです。

機能できること・使用例
(1)教材動画を撮る・オプションの「デスクトップレコーダー」機能を使ってPCの画面を丸ごと録画し、PCでの操作内容をそのままマニュアル化する
・Zoomで行った研修の様子をそのまま教材化する
など
(2)教材動画を編集する・動画中の不要な部分をカットする
・コンテンツに見出しを付ける
・字幕を付ける
など
(3)動画を配信する/視聴する・受講者を限定し、クローズドな環境で配信する
・動画中に、任意のタイミングで「小テスト」「アンケート」を設置する
・受講者が任意のタイミングで質問・コメント・自分用のメモを投稿する
・受講者が視聴したい動画を検索によって探せる
など
(4)視聴ログを分析する・再生回数・コメント数・動画の評価数などを、折れ線グラフで確認する
・小テストやアンケートの結果を集計し分析する
など

セキュリティ面も十分に配慮されており、社外への情報流出を心配する必要もありません。

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その他の用途や規模に対応した動画配信システムを見たい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>動画配信システムのおすすめ比較!選び方や法人向け17サービスの違い

ライトな動画配信に対応したLMSを紹介

以下のような企業では、LMSを使って動画配信を行うのも良いでしょう。

  • 受講者数が限られている
  • 動画のサイズが小さい
  • 動画の数が少ない
  • 動画研修に関する分析は行わなくてもよい
  • 動画を簡単に用意できる環境がある(動画を社内で簡単に内部制作できるなど)

動画配信に対応したLMSをまとめたので参考にしてみてください。

LMSサービスストレージ容量や制限について
LearnO(ラーノ)5GB〜
※増量する場合は5GBあたり3,500円
AirCourseライセンス数×2GB~
※ライセンス数が100以上の場合には固定(100GB~)
eden LMS非公開
※基本プランに20GB以上のストレージが含まれる(1GBあたり月額20円で増量可能)
KnowledgeDeliver非公開
manaba (マナバ)1ファイルにつき50MBまでの制限あり

実際に製品を選ぶ際には、ライセンス数・同時接続台数なども参考に検討してみてください。

まとめ:本格的な動画研修は動画配信システムで、ライトな動画研修はLMSで

ライトな動画研修であれば、LMSでも十分に実施可能です。

一方、以下のような本格的な動画研修を実施したいのであれば、動画配信システムの導入がおすすめです。

  • 動画をたくさんの社員に見せたい
  • 本格的な動画研修を行いたい
  • 多くの部署・地域の社員に向けて一斉に動画配信をしたい
  • 動画の視聴ログを詳細に分析し、研修内容の改善に役立てたい
  • たくさんの動画を長期的に蓄積し、従来のオフライン研修にかかっていたコストを削減したい

LMSと動画配信システムは連携させることも可能なので、研修方法や目的などに合わせて、最適な方法を考えてみてください。

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