EVS、XD motionを買収 ─ メディアプロダクション・ロボティクスの未来を再定義

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ライブ映像技術のグローバルリーダーである EVS は、本日IBCにて、フランスの XD motion社の買収を発表しました。

先日の Telemetrics Inc.(米国、メディアプロダクション・ロボティクスのリーダー) 買収に続くこの戦略的動きにより、EVSは屋内外をカバーする業界最も幅広いメディアプロダクション・ロボティクス製品群を提供し、感情を揺さぶるライブ映像表現を可能にします。

取引の完了は2025年10月1日を予定しており、第4四半期から業績に寄与する見込みです。この買収は、顧客に対して「Return on Emotion(感動のリターン)」を高めるというEVSの使命に沿ったものです。

メディアプロダクション・ロボティクスのマーケットリーダーへ

EVSは、TelemetricsとXD motionを統合した新ソリューション 「T-Motion」 を立ち上げます。両社の数十年にわたる革新と専門知識を結集することで、スタジオでもフィールドでも、常に最も魅力的なライブ映像を捉える包括的かつ将来に備えたポートフォリオを提供します。

T-Motionは、EVSの LiveCeption、MediaCeption、MediaInfra と並ぶ新たな柱として位置づけられ、知能的かつ統合的なツール群をお客様に提供。これにより、ライブストーリーテリングの進化と、運用の信頼性・効率性向上を同時に実現します。

XD motionについて

2011年に設立されたXD motionは、放送およびシネマトグラフィーの分野で独自の地位を築いてきました。ヘリコプター、飛行機、ケーブルカム、ロボティックアーム、ドローンに至るまで、同社はオリンピックをはじめとする世界的なイベントで迫力あるライブ映像を提供してきました。

近年ではサービス提供にとどまらず、ジャイロ安定化技術を応用した ARCAM IO.BOT など革新的な製品を市場に投入。サービス中心型から製品中心型への転換を果たし、スケーラブルなイノベーションを追求しています。

同社の年間売上は約400万ユーロ。今回の取引は、300万ユーロ超の企業価値に加え、将来的なアーンアウトが含まれています。

EVS T-Motionとしての展開

XD motionは今後も主要ライブイベントへのサービス提供を継続しつつ、T-Motionの一員として、屋外ロボティクス技術を活用した新しいサービスモデルをライブサービスプロバイダーに提供します。既に複数の事業者から高い関心が寄せられており、イベント運営の高度化やサービス多様化を支援することが期待されています。

Benoit Dentan、XD motion創業者兼CEOのコメント


「私たちはすでに米国や西欧での主要導入実績を通じて、サービス企業から製品主導型イノベーターへの転換を進めてきました。EVSおよびTelemetricsと共にT-Motionのもとで歩むことは自然なステップです。グローバルなライブ放送ロボティクスのリーダーを共に築けることを大変嬉しく思います。」

EVSエコシステム全体に広がるシナジー

T-Motionの誕生は、EVS全体のイノベーションを加速します。TelemetricsとXD motionの深い専門性と、EVSのライブ制作分野での強みを結びつけることで、新たな可能性をお客様とパートナーに提供します。

T-Motionは、CerebrumやFlexible Control Room(FCR)など既存ソリューションとシームレスに統合予定。高度な自動化、精緻な制御、創造的自由度をもたらしながら、コスト最適化も実現します。さらに、ハードウェアとAIの融合により、これまで実現できなかった映像表現を可能にします。

また、EVSのグローバル拠点網を活用し、24時間365日のサポート体制を順次展開。あらゆる場所でお客様を支えます。

Serge Van Herck、EVS CEOのコメント


「EVSの使命は、お客様が最も魅力的なライブ体験を提供できるよう支援することです。TelemetricsとXD motionの買収、そしてT-Motionの創設により、私たちはスタジオからスタジアムまで、スポーツからあらゆるライブイベントにおいて、新たな可能性を切り開きます。」

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