「エイリアン:ロムルス」、DaVinci Resolve Studioでグレーディング
- Blackmagic Design
カラリストのミッチ・ポールソン氏が、近代的なツールを用いて、シリーズのスタイルを再現・ブレンド

東京、日本 – 2024年11月22日 (金)
Blackmagic Designはこの日、「エイリアン」シリーズの最新作「エイリアン:ロムルス」のグレーディングに、編集、グレーディング、VFX、オーディオプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioが使用されたことを発表した。
若い宇宙入植者のグループは、放棄された宇宙ステーションの奥深くを探索している際に、宇宙で最も恐ろしい生命体と遭遇する。本作は、「ドント・ブリーズ」や「死霊のはらわた」を手掛けたフェデ・アルバレス(Fede Alvarez)氏が監督を務め、「ROMA/ローマ」や「グレーテル&ヘンゼル」の撮影を行ったガロ・オリバレス(Galo Olivares)氏を撮影監督、当時Company 3に所属していたミッチ・ポールソン(Mitch Paulson)氏をカラリストに迎えて制作された。現在、同氏はハリウッドのPicture Shopでシニアカラリストを務めている。

ポールソン氏は以前にアルバレス氏とオリバレス氏それぞれと別の作品で仕事をしたことがあり、本作で両氏の才能が組み合わさることに高い期待を抱いたという。制作初期における会話により、本作ではシリーズ第1作のスタイルを強く反映させたビジュアルを求めていることが伝えられた。「フェデは本作のスチルを撮影して、『エイリアン』と『エイリアン2』のスチルを壁に並べて貼り、すべてをブレンドさせたいと言いました」と同氏は語る。「両方の作品からの多くのスチルを参考にしてカラーの作業を行いました。また、ルックをさらに近づけるために独自のグレインも作成しました。」
グレーディングにあたっては、同氏は初めから物事をシンプルに保つことを心がけ、ノードツリーが複雑になりすぎないようにした。「多くの場合、オフセットでのグレーディングから始め、ショットの全体的なバランスを取ります。その後、カーブで必要な部分でコントラストが得られるようにし、次に必要に応じてウィンドウとキーイングを使用します」と同氏は続ける。

本作では、同氏はカラーグレーディングにおいて様々な小さなVFXを加えることで、DaVinci Resolve Studioに搭載されたツールだけでショットを引き立てられたという。「カラーグレーディングにおいて、多数の小さなVFXに対応する必要がありました。最も大変だったシーンは、主人公のレインが本作の最後で船内の下層部に進む場面です。フリッカーのエフェクトを使用して、オフスプリングを探してレインが歩き回る際の光の変化を表現しました」と同氏は説明する。
同氏にとって、本作のようなグレーディングにおいて最もエキサイティングなことは、自分のグレーディングが映画制作の他の要素と同様に、作品のムードに影響を与えられることだという。同氏が最も気に入っているシーンである、レインの元彼のタイラーとその妹のケイが孵化していないゼノモーフを見つける場面がその良い例だという。「ガロは、このシーンは薄暗く恐ろしいものでありながら、重要な要素はきちんと見えるようにしたいと考えていました。そこで、ウィンドウを使って環境を形成して、トンネル内で動いている光すべてのバランスを調整しました。その後、ゼノモーフがタイラーを攻撃する際、VFXをより血生臭いものにするための作業を行いました」と同氏は語った。
「エイリアン:ロムルス」はデジタルダウンロードおよびHuluで視聴可能。

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