ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve 19での新しいQualcomm Snapdragon X Eliteプロセッサーのサポートを発表

  • Blackmagic Design

東京、日本 – 2024年6月6日 (木)

Blackmagic Designはこの日、DaVinci Resolve 19ベータ3が、Windows用のQualcommの新しいオールインワンCPU、NPU、GPUプロセッサーであるSnapdragon X Eliteをサポートしたことを発表した。DaVinci Resolveは、DaVinci Neural AI Engineのパフォーマンスを最適化するよう微調整されており、NPUアクセラレーションにより、この新しいプロセッサーを搭載したコンピューターで、Magic MaskなどのAIツールのパフォーマンスが最大で4.7倍、スマートリフレームのパフォーマンスが2倍に高速化する。Snapdragon X Eliteを搭載したARM版Windows用のDaVinci Resolve 19パブリックベータ3は、Blackmagic Designウェブサイトからダウンロード可能。

パワフルなDaVinci Neural Engine AIツールと100種類を超える機能アップグレードが新たにDaVinci Resolve 19に追加され、Snapdragon X Eliteプロセッサーでフルサポートされる。カラリストはColorSlice 6ベクトル・パレットでフィルムのようにリッチなトーンを生み出すことができ、UltraNRはカラーページの空間的ノイズ除去パレットにさらなるノイズ除去モードを追加する。新しいIntelliTrack AIは、カラーページおよびFusionページのトラッキングとスタビライゼーションを最適化し、Fairlightページでは、IntelliTrackは動きのトラッキングを行い、オーディオの自動パンに使用できる。エディターは、文字起こしされたオーディオを使用して話者を特定し、タイムラインクリップを編集可能。

UltraNRは、カラーページの空間的ノイズ除去パレットに搭載されたDaVinci Neural Engineによる新しいノイズ除去モードだ。カラリストはこれを使用して、イメージの明瞭さを維持したまま、フレーム内のデジタルノイズを劇的に低減可能。UltraNRと時間的ノイズ除去を併用することで、動きのあるイメージからより効果的にノイズを除去できる。フィルムルック・クリエイターFXでは、ハレーション、ブルーム、グレイン、フリッカー、蛇行、ビネットなどのシネマライクなルックを追加可能。カラリストは、露出をストップ単位で調整し、減法混色による彩度、深み、スプリットトーンのコントロールを使用して、通常は映画でしか見られないようなルックを実現できる。

DaVinci Resolve19でリリースされた新しいIntelliTrack AIは、DaVinci Neural Engineで駆動され、カラーページおよびFusionページのトラッキングとスタビライゼーションを最適化する。Fairlightで使用することも可能で、2Dまたは3D空間で動く人物またはオブジェクトをトラッキングすることで、正確なオーディオパンを自動的に生成可能。ビデオを追跡するAIオーディオパンで、シーン内の複数の人物をすばやくパンし、それぞれの声の位置をミキシング環境でコントロールできる。AIベースの会話セパレーターFXでは、背景音や部屋の残響音に対して会話音声のバランスを調整可能。声、背景音、環境音をコントロールできるので、競合するサウンドを低減、リミックス、削除できる。野外録音や騒がしい環境のインタビュー音声に最適だ。

ダッカートラックFXは、特定のトラックに基づいて他のトラックのレベルを自動調整します。複雑なサイドチェイン圧縮やオートメーションカーブの設定は不要。会話音声がある際に、音楽や背景ノイズが下がるように自動設定して、高度なコントロールでオーディオミックスを微調整できる。音楽リミキサートラックFXでは、番組のスタイルに合わせて音楽を調整可能。ボーカル、ドラム、ベース、ギターなどのミュートおよびレベルを調整できる。ボーカル曲をインストゥルメンタルに変えたり、変更を自動化したり、音楽ミックスで特定の楽器に焦点を合わせたりすることも可能。

またDaVinci Neural Engineにより、文字起こしのAIワークフローも向上し、文字起こしされたテキストに基づいて、クリップをタイムラインで直接編集できる。AIによる音声テキスト化の機能を使用すると、選択したクリップが自動的に文字起こしされる。DaVinci Resolve19では、アナライザーは複数の声を検出できるため、話者ごとに名前を割り当てることで、より詳細なテキストベースの検索やテキストの置き換え操作が可能。イン点/アウト点をマークして、テキストを編集および削除でき、これらの変更はタイムライン上の編集として反映される。サブクリップの生成、マーカーの追加、会話がない部分の削除なども可能。

DaVinci Resolve19のColorSlice 6ベクトル・グレーディングパレットでは、減法混色を用いてイメージの色濃度、彩度、色相を調整することで、リッチでフィルムライクなカラーおよびルックが得られる。カスタマイズ可能な各ベクトルスライスのパラメーターを使用すれば、カラリストはスピルなしで色を強めたり濃くしたりして、自然で美しいルックを作成できる。

「ユーザーの皆様が、当社のAIプロセスに最適化された、Snapdragon X EliteおよびWindowsで動作する長寿命バッテリーを搭載した軽量なマシンで、クリエイティブな仕事ができるようになることを嬉しく思います。」Blackmagic Design CEO、グラント・ペティは語る。「ユーザーの皆様が、この新しいコンピューターや新世代の性能をどのように活用するのか、楽しみにしています。」

DaVinci Resolve 19の機能

  • WindowsでQualcommSnapdragon X Eliteのサポートを追加
  • IntelliTrack AIポイントトラッカー。トラッキングおよびスタビライゼーション用
  • タイムラインのコンテンツをソースクリップの文字起こしに基づいて編集
  • 新しいColorSliceの6ベクトル・グレーディングパレット
  • AI駆動のUltraNRノイズ除去による空間的ノイズ除去
  • 新しいフィルムルック・クリエイターResolveFX
  • 新しい後景デフォーカスで前景をブラーで分離
  • Fairlightページでビデオを追跡するIntelliTrack駆動のオーディオパン
  • 音楽リミキサーFXで、ボーカル、ドラム、ベース、ギターおよび他のソースをリミックス
  • 会話セパレーターFXで、会話音声、背景音、環境音を分離
  • ダッカートラックFXで、会話音声に対してベッドトラックのレベルを自動管理
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