アンソロジー映画「What Doesn’t Float」、撮影と編集にBlackmagic Design製品を使用

  • Blackmagic Design

東京、日本 – 2024年3月7日(木) 

Blackmagic Designはこの日、新作アンソロジー映画「What Doesn’t Float(原題)」がBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kデジタルフィルムカメラで撮影され、ポストプロダクションの編集とカラーグレーディングにはDaVinci Resolve Studioが使用されたことを発表した。監督のルカ・バルサー(Luca Balser)氏は、同カメラのコンパクトな設計と多様性によって、制作チームはニューヨーク・シティ中の様々な環境で簡単に撮影を行うことができたと評価している。

「What Doesn’t Float」は、途方に暮れるニューヨーカーたちの7つの物語だ。このダークコメディーの出演者は、ポーリーン・シャラメ(Pauline Chalamet)、ラリー・フェセンデン(Larry Fessenden)、シンディ・デ・ラ・クルーズ(Cindy De La Cruz)、ロジャー・ハワース(Roger Howarth)など。

2台のPocket Cinema Camera 4KでBlackmagic RAWで撮影したことで、カメラの多様性を活かし、あらゆる環境で簡単に作業できたとバルサー監督は話す。「ニューヨーク・シティの様々な場所で撮影しましたが、それらの多くが秋と冬の屋外で、寒い夜も多々ありました。フォート・ティルデンからロッカウェイ、ヘルズ・キッチンの屋根の上、スタテンアイランドのボートヤードなど、あらゆる場所で撮影しました。」

「カメラが小さいので、非常に特殊な空間にも持ち込めました。携帯性が極めて高く、他の撮影場所へとすばやく効率的に移動できましたね」と彼は言う。「あるストーリーでは、カメラを小さな漁船で持ち出し、ロウワー・ニューヨーク湾の荒れた海域で撮影を行いましたが、小さくて携帯性が高いので非常に助かりました。オートバイやカヌーでの撮影を含め、様々な場所や環境で使用しましたが、Pocket Cinema Camera 4Kは極めて柔軟に対応してくれましたね。」

「『What Doesn’t Float』は、アンソロジー形式とニューヨーク・シティに対する愛からインスピレーションを受けた作品です。私が子どもの頃から訪れていた場所の多くで撮影しました。それらの多くは、郊外の水辺の近く、孤独と寂しさが感じられる場所でした。ニューヨークは歴史的には港町ですが、ほとんどの人が水に関わっていないという事実を、私は常に興味深く見ていました。Pocket Cinema Camera 4Kのおかげで、私たちはそれらの場所で簡単に撮影を行えました。大型で高価なカメラでは不可能だったと思います」とバルサー監督は説明する。

ポストプロダクションに関してバルサー監督は言う。「編集中に作品のルックと雰囲気を作り上げることが重要でした。この作品にとって光と質感は重要な要素なので、フラットなファイルやベーシックなLUTで編集を行っては処理が台無しになってしまいます。DaVinci Resolveは非常に直感的に使用できるソフトウェアで、カラーページとエディットページを簡単に切り替えられるのは本当に便利でした。編集しながらルックを作り上げることができましたね。」

バルサー監督は、ポストプロダクションでDaVinci Resolve StudioとUltraStudio Monitor 3G再生デバイスを使用して主に編集とグレーディングを行ったが、FairlightオーディオページとFusionビジュアルエフェクト(VFX)ページも併用した。「オフライン編集を待つ間に、Fairlightページを使用して仮のミックスを作成し、サウンドデザインとスコアリングの処理を開始しました。同じプログラムの中にオーディオ専用ページがあることは非常に大きく、おかげでストーリーテリングに不可欠なサウンドに集中することができました」とバルサー監督。「また、この作品はほとんど実写ですが、特定の要素を塗りつぶさなくてはならないショットではFusionページが役立ちました。」

「あらゆるNLEソフトウェアに言えることですが、理想は、技術的な問題に手こずるのではなく、作品のクリエイティブな面に集中できることです。DaVinci Resolveを使用したことで、非常に自然な編集プロセスを体験できました。VFX、オーディオ、カラーに簡単に切り替えられるのは本当に特別です」と同氏は加える。「DaVinci Resolve Studioは極めてパワフルなプログラムで、他のソフトウェアを一切使用せずに全ての処理を完了できました。同期、編集、ミキシング、グレーディングのすべてを直感的かつ安定的に行えました。」

予算も制作方法も限られている中で、バルサー監督は実現可能な制作方法のひとつであったアンソロジー形式に興味を持ったという。「ストーリーを1つ撮影するごとに休みをとって、その間に次のストーリーのファンドレイジングを行いました。編集しながらグレーディングも進めていたので、途中で誰かに見せるサンプルも、一般的なラフカットや予告編よりも洗練されたルックになっていました」と同氏。

「予算は非常に限られていましたが、これらのカメラの映像はそれを感じさせません。カメラ自体も低価格なので、2台購入して、複雑なシーケンスではマルチカム映像を撮影できました。」彼は最後にこう結んだ。「手作りの制作において、高品質の作品を作り上げる方法と性能をもたらしてくれたんです。多くの人に、この作品はどんなフィルムで撮影したのかと聞かれました。彼らは皆、これがデジタル撮影だと知って驚いていましたよ。この事実が、Pocket Cinema Camera 4Kの画質とDaVinci Resolveのパワフルなグレーディング機能の素晴らしさを物語っていると思います。カメラのMFTセンサーのサイズは、16mmネガで撮影できるものに近く、ビンテージレンズとこのセンサーの組み合わせは、映像に素晴らしい質感を与え、16mmフィルムのような映像が得られます。」

記事をシェア

お客様の課題や要件に合わせて
製品とワークフローをご提案します

お問い合わせは
こちらから

専門知識を持った担当者が
お客様の課題や要件をお伺いします

お電話でも
お問い合わせできます

平日9:00~18:00

03-3518-6273