SpinVFXがDaVinci Resolve Studioを使用して、伝記映画「Big George Foreman」のカラフルな観衆を作成

東京、日本 – 2023年6月30日 (金) – 「Big George Foreman」は、ボクシングのヘビー級チャンピオン、ジョージ・フォアマン（George Foreman）の人生と戦いを描いた”パンチ”溢れるストーリー。フォアマンは1960年代にボクサーとしてのキャリアを開始し、1990年代に世界最高齢のヘビー級チャンピオンとなった。トロントに拠点を置くVFXスタジオ、SpinVFXが、この過程における多くの重要な試合のリングサイドのVFX制作に協力した。

VFX監督のアンドリュー・マックフィリップス（Andrew McPhillips）氏が率いるSpinVFXのチームは、作中で描かれるフォアマンの有名な試合のために、各時代に適したVFXを作成した。マックフィリップス氏は説明する。「この作品は実話を元にしているので、実際の試合の観衆やリングを参照することができました。すべての過程は、ジョージ・ティルマン・ジュニア（George Tillman Jr.）監督の詳細なカラースクリプトを使ったプリプロダクションから始まり、ポスプロでは、異なるルックやカラーパレットを使って各試合の特徴的なストーリーを伝えました。」

SpinVFXのチームは作中10試合の作業を行ったが、それぞれの試合のリングの中と外で特徴的なルックを作成した。例えば、1960年代のフォアマンの初期の試合では、ブラウンとブルーの調和のとれたパレットを観衆に使用した。その後、1970年代に行われた「キンシャサの悲劇」と呼ばれるモハメド・アリとの試合は、よりギラギラしたカラフルなルックになっている。当時の実際の観衆やファッションを反映させたこれらのルックに加え、フォアマンの感情やリング外での人生も映し出し、映画のストーリーテリングを補完したという。

「衣装チームは、歴史的に正確なものを作り、カラースクリプトに従うことに多くの時間を費やしました。制作中に観衆の写真測量スキャンを行い、それらを背景ショットのベースとして使用しました。その後キーを抜いてDaVinci Resolve Studioに読み込んで、ルックを作成しました。」マックフィリップス氏は続ける。

「DaVinci Resolve Studioのおかげで、様々なルックを試すことができ、それぞれの試合におけるアプローチのブレインストーミングを行えました。VFXの照明やバックグラウンドの設計を始める前に、様々なカラーを試して、衣装チームとセットデザインによる仕事をさらに引き立てました。Resolveを使って、各試合の観衆シーンのテーマを構築したんです。」マックフィリップス氏はさらに続ける。「試合ごとにVFXのルックが決まっているため、これまでに使用したパレットの中で様々な色のニュアンスを試すことができました。この作品は実話を元にしているので、実際の試合の写真を振り返ってそこからストーリーを構築できたことは本当にクールでしたね。1990年代に行われたマイケル・モーラーとの試合では明るくハッピーなカラーを強調し、1968年にオリンピック金メダルを獲得した対チェプリス戦では、モノクローム調のルックに明るいイエロー、ブルー、パステルを時々差込みました。」

DaVinci Resolve Studioは非常に使い勝手が良いため、素早く作業を行うことができ、技術的な側面に煩わされることなく、クリエイティブな面に集中できたとマックフィリップス氏は語る。「DaVinci Resolve Studioは、コンセプトの段階から非常に重要でした。カラーホイールを使用して異なるパレットを簡単に試せるので、クリエイティブな面に柔軟に対応できました。」マックフィリップス氏は続ける。「楽しみながら様々なルックを試す一方、最終的なVFXのための基礎作りも必要でした。カラーの一貫性が鍵でしたが、私たちはMacBethチャートを使用しており、内蔵のカラーマッチツールを使って色調が全体的に正しくグレーディングされていることをすぐに確認できたので、Resolveで簡単に実行できました。」

「私たちのVFX作業の中心はクリエイティビティです。貴重な時間を失わずに、様々なコンセプトを試すことができるツールは、ゲームチェンジャーですね。特に今回のような作品では、各試合を特徴付けるルックで、年代やフォアマンの人生のフェーズを示したかったので、このようなクリエイティブなプロセスが非常に重要でした。DaVinci Resolve Studioのおかげで、ルックを簡単に作成することができ、楽しんで作業できました。」マックフィリップス氏は最後こう結んだ。

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