照明
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ハイスピードカメラで撮影するのに適した照明選定ポイントや取り扱い照明一覧、基礎知識をご紹介
照明選定ポイント
ハイスピードカメラに適した撮影光源
一般的な撮影にはストロボ/フラッシュなどの「瞬間光」ですが、動画を撮影するには一定の明るさを保つ「定常光」が適しています。
また、ハイスピードカメラは撮影速度・シャッター速度を高くすればするほどイメージセンサが受け取る光の量が減り、撮影画像は暗くなります。そのため、ハイスピードカメラの撮影では高輝度の照明が必要になります。
光源の種類 | 特長 |
---|---|
LEDライト | ・寿命が長い。(定格寿命40,000時間の場合、10時間/日の点灯で約10年使用可能) ・赤外や紫外領域の光源もある。 ・少ない消費電力で明るく点灯するので効率が高い。 (白熱電球の約1/6程度の電力で同じ光束が得られる) ・対象物への熱の影響が少ない。 ・LED照明は環境負荷物質(水銀や鉛など)を含まない。 |
メタルハライドランプ | ・演色性が良い。(Ra70:太陽光がRa100なので、対象本来の発色が出やすい) ・点光線のため、遠くまで届きやすい。 ・光束維持率が低く、使用するほど減衰していく。(2,000時間で80%ほど) ・発光効率は高いが、対象物への熱の影響は高い。 ・点灯、消灯時のアイドリングが必要。 |
ハロゲンランプ | ・安価で入手性が高い。 ・波長が赤外寄りのため、影が出来にくい。 ・発熱は大きい。 ・対象物への熱の影響が少ない。 ・取扱いには気を付ける必要がある。(電球が割れやすいなど) |
レーザー | ・特定の波長を選択することが可能。 ・短時間でのパルス点灯が出来る。(ダブルパルス等、nmsecレベルで可能) ・指向性が強く、光学系で形状を変更可能。(厚み数mmシート状、スポット状) ・劣化しやすいため、定期的なメンテナンスが必要。 ・発光強度は高いが高コスト。 ・安全面での環境整備が必須。 |
光の波長とライトガイド
ライトガイドとは光源装置から光を伝搬する目的で使われる光学部品です。
また紫外線、可視光線、赤外線など、光源の発する波長域によって高い透過性を発揮するかはライトガイドごとに異なります。
ライトガイドの種類は豊富にあり、光源装置から出射側の形状を選択することができます。
下部にある「取り扱い照明の型番」に記載している数値は透過波長域[nm]の計測範囲を表しています。
ハイスピードカメラは紫外域、近赤外域が可視光域に比べて相対的に感度が低くなるため、それらの波長域を補う照明を適切な距離に設置することで、より鮮明に撮影することができます。
ライトガイドの主な形状
ファイバー型 | 直接投光型 | 光源/電源分離型 |
---|---|---|
光源から光ファイバーなどの導光ケーブル経由で光を先端まで運び、先端に取り付けたレンズやフィルターで様々な形に変えて照射することができます。集光効率が高いため、局所撮影に効果があります。 (ストレートタイプ、2分岐、リング状、ライン上など) | 光源からレンズを通じて直接照射します。光量の減衰が少ないため、広範囲の撮影に適しています。照射部にレンズやフィルターを取り付けることも可能ですが、特注での製作となるため作業負担やコストは高くなります。 (面発光、テープ、赤外など) | LEDなどの光源ランプは電源部と分離して点灯させることができます。分離することで光源ランプの出力は小さくなります。複数台の光源を同時に使ったり、電気制御で間欠発光などの制御をすることができ、複雑な撮影も可能です。 (レーザーシート、レーザースポット、集光レンズなど) |
撮影ターゲット(画角)組み合わせ例
撮影画角ターゲット (画角) | おすすめの 光源 | おすすめの ライトガイド | |
---|---|---|---|
10~300mm角程度 の範囲撮影 | LED メタルハライド ハロゲン | ファイバー型 集光レンズ | ・ファイバー型は光が当てやすい場所へ設置が可能。 ・拡大撮影等で光量が必要な時は集光レンズが有効。 ・メタルハライド、ハロゲンは熱を与えやすいので、小さい対象物の場合は避けた方が良い。 |
300mm角~の範囲撮影 | LED メタルハライド ハロゲン | 直接投光型 | ・広範囲照射には投光型の使用が有効。 ・簡易かつ設置場所が少し遠くても光量が確保し易い。 |
流れ場 10mm角~の範囲撮影 | LED レーザー | 面発光 レーザーシート 光学系 | ・流れ場解析で2成分(X.Y)の場合は面発光が照明とカメラを正対させる位置に置けば撮影が可能なため簡単に位置関係を決定できる。 ・3成分(X.Y.Z)の場合はレーザー照明を使用し、断面での撮影が有効。 |
アーク溶接 10mm角~の範囲撮影 | LED ハロゲン レーザー | 赤外 レーザースポット 光学系 | ・可視光領域を外した近赤外領域のプラズマ発光が相対的に弱いため850nm以上の波長を選択すると観察し易い。 ・LEDの方が安全性が格段に高いため使用環境を選ばない。 |
レーザー溶接 10mm角~の範囲撮影 | LED メタルハライド レーザー | ファイバー型 集光レンズ | ・レーザーの発光領域を外した光源の選定が必要。 [例:YAG1倍波(1064nm)の場合] 白色LED:460nm メタルハライド:550nm レーザー:532nm ・LEDやメタルハライドの方が安全性が格段に高いため使用環境を選ばない。 |
取り扱い照明一覧
光源装置(ファイバー型)
型番 | 照射範囲目安 | 寸法(概算) | 価格 (税別/税込) |
---|---|---|---|
ライト ファイバー 白色照明(LED) | 100mm φ24 | 本体:110×110×112mm(突起部含まず) 1.4Kg ファイバー部:L=2000mm 25φ(最大径) | 544,000円 (598,400円) |
ライト ファイバー 850照明(LED) | 100mm φ24 | 本体:110×110×112mm(突起部含まず) 1.4Kg ファイバー部:L=2000mm 25φ(最大径) | 709,000円 (779,900円) |
ライト ファイバー 940照明(LED) | 100mm φ24 | 本体:110×110×112mm(突起部含まず) 1.4Kg ファイバー部:L=2000mm 25φ(最大径) | 709,000円 (779,900円) |
ライト ストロボ 850照明(LED) | 100mm 10mm | 照明部:35φ×67.5mm 0.13Kg 電源:152×101×206mm(突起部含まず) 2Kg | 509,000円 (559,900円) |
ライト ストロボ 950照明(LED) | 100mm 10mm | 照明部:35φ×67.5mm 0.13Kg 電源:152×101×206mm(突起部含まず) 2Kg | 509,000円 (559,900円) |
ライト ファイバー 白色照明(メタルハライド) | 100mm φ27 | 172×217×353mm(突起部含まず) 6.7kg | 795,000円 (874,500円) |
光源装置(直接投光型)
型番 | 仕様 | 質量 | 価格 (税別/税込) |
---|---|---|---|
ライト 投光白色照明 (メタルハライド) | 1000mm φ800 | 160×269×350mm(突起部含まず) 5.7kg | 597,000円 (656,700円) |
ライト 投光白色照明 (LED) | 1000mm φ425 | 110×110×112mm 1.4Kg | 600,000円 (660,000円) |
ライト 小型白色投光照明 (LED) | 1000mm φ600 | 50×50×75mm(突起部含まず) 0.35Kg | 90,000円 (99,000円) |
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