CRYSTAについて

透明材料の「内部応力」と「配向構造」を可視化できる世界最高速の偏光高速度カメラ

計測事例

導入事例1「 透明材料 × 内部応力 」

高速加工現象の応力分布を可視化


「被削材内部応力の可視化による切削現象の解析」
長岡技術科学大学 工学部 精密加工・機構研究室 磯部浩已先生

準静的な二次元切削加工現象は、古くから理論的・解析的および実験的に検証が行われている。しかし、実際の加工は動的に変化し、特にガラス加工時のおけるクラックの発生は瞬間的な現象である。このような加工状態を測定する方法としては、工具動力計が一般的に用いられる。これは刃物台や被削材固定台と工作機械の間に設置し加工抵抗を測定するものであるが、個々の切れ刃や砥粒が、どのように応力を発生させ、被削材を加工しているかはわからない。特に、ダイヤモンド電着砥石を用いたガラス加工における加工条件の最適化は、試行錯誤によるところが多い。その理由は、工具動力計の計測では、いつ、どの砥粒が、どのように欠損を生じさせたかがわからなく、発生する現象も偶発的であるためである。

これに対して、CRYSTAを用いた応力測定手法では、工具表面に多数ある砥粒の中から、どの砥粒がどのように加工しているかをオンマシンで計測することができた。さらに、CRYSTAのもつ優れたトリガ入出力機能を駆使することにより、超音波帯域における加工現象の同期撮影にも成功した。

導入事例 2「 ガラス・脆性材料 × 応力伝播 」

ガラスの亀裂進展過程を評価


「高速偏光計測によるガラス割断面品質のリアルタイム推定」
千葉大学大学院 工学研究院 加工物理学研究室 森田昇先生、比田井洋史先生、松坂壮太先生

電子機器等に使用されるガラス基板は割断法によって所望の形状に分割されることが多く、機器の小型化・薄型化にともなって、破断面の品質向上が強く求められている。割断されたガラスの破面形態は、形成される亀裂の進展挙動に依存し、亀裂進展挙動はガラスの内部応力場によって決定される。従って、偏光計測法によって亀裂進展時のガラス内部応力場を把握することができれば、割断面の品質を推定することが可能となる。

CRYSTAは高い時間分解能で複屈折位相差を計測できることから、割断の際のガラス内部応力場の可視化手法として非常に有効である。我々は、亀裂進展挙動によって位相差変動の特徴が異なることに着目し、亀裂形成直後にリアルタイムで破断面形態を推定する手法を提案してきた。CRYSTAの高い時間分解能を活用すれば、破断面不良を即座に把握することが可能となるため、ガラス基板の製造・加工工程における歩留まり向上に貢献できるものと考えられる。

導入事例 3「 結晶・配向膜 × 配向状態 」

塗布膜全体の配向過程を評価


「塗布・乾燥過程における構造変化の高速光学特性計測」
長岡技術科学大学 工学部 流体工学研究室 髙橋勉先生

複屈折と配向角が同時に、かつ、高速度で二次元画像として求められる、そんな夢のような装置が実在するならトライしてみたい研究課題が山ほどあった。例えば高分子流体の二次元流れ場に対する流動複屈折観察法は数十年前に開発された技術であるが、クロスニコル偏光板による位相差πの整数倍の明暗を縞模様として測定するため極めて強い複屈折を示す流体と光路長の長い流路が必要だった。CRYSTAが研究室にやってきて、マイクロチャンネル内の粘弾性流体の流動複屈折分布がいとも簡単に計測できてしまった。マイクロPIVと組みあわせれば速度場と応力場の同時計測が可能となる。夢のようだ。

写真の計測装置は液晶性色素の塗布・乾燥過程の複屈折分布を可視化するために製作したものである。ガラス基板上に1~5ミクロンの厚さで塗布された試料は分子配向状態の液膜となる。乾燥過程における配向状態の変化を複屈折分布から観察した。従来の点計測による複屈折では知ることができなかったテクスチャ形成や乾燥線進行に伴う複屈折の変化を見いだし、複雑流体の薄膜乾燥に関して新たな視点を得ることができた。トライしてみたい課題はまだまだある。CRYSTAのおかげで寝不足が続く。

導入事例 4「 ソフトマター × 流動異方性 」

流体の内部構造変化を観察


「樹脂成形の流れ場や残留応力を計測できる高速度カメラ」
新潟大学 研究推進機構超域学術院 佐藤大祐先生

プラスチック融液を代表とする高分子流体は、流動によって高分子の姿勢(配向)が大きく変化し、成形品の品質は、高分子の配向状態に強い影響を受ける。流動で生じる高分子の配向メカニズムを知ることは非常に重要であり、そのために流動複屈折測定は有力な測定手法として用いられてきた。しかしながら、リアルタイム計測でかつ面計測(2次元計測)によって複屈折と配向情報を取得することは技術的に極めて困難であった。

写真はマイクロ流路における実験風景とCRYSTAによって得られた流動複屈折場を示している。光学測定といえば何やらたくさんの光学素子が並び、並び順はこれで光学軸はあれで、といった呪文が飛び交うことが多々ある。しかしCRYSTAの場合は、光源とCRYSTAの間にサンプルを置くだけ(!)で測定ができ、さらに、複屈折分布から応力場を評価することも可能である。CRYSTAは上述した技術的課題を解決しただけでなく、複屈折測定の敷居をも下げた画期的な装置といえる。

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用語集

偏光について基本的な用語の意味を掲載しています。

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