医用画像システム導入事例

いにしえの偉人の志を受け継ぐ循環器専門クリニックを支援する
『Kada-Solution』

施設の外観

施設の外観

導入システム:DICOMソリューション『Kada-Solution』

・高速DICOM動画サーバ『Kada-Serve
・マルチモダリティDICOMビューア『Kada-View
・循環器向けレポーティングシステム『Kada-Report

江戸時代に「活物窮理」を真理探求の銘とし、文化元年(1804年)に、歴史上証明できる世界初の全身麻酔手術を成功、日本の医学に大きな業績を遺した外科医『華岡青洲』。
北海道札幌市にその『華岡青洲』の名を冠した「医療法人春林会 華岡青洲記念心臓血管クリニック」がある。最新鋭・最高性能のモダリティをそろえる循環器領域に特化したクリニックで、2016年8月開院し地域の循環器医療に貢献している。
そのクリニックの情報配信システムの一端を担うのがフォトロン M&E ソリューションズ(以下フォトロン)の循環器部門向け動画ネットワークシステム『Kada-Solution』。
今回、華岡家9代目の医師であり理事長・院長の華岡慶一氏と理事・診療技術部長の山口隆義氏に『Kada-Solution』導入の背景とその効果についてお話を伺った。

循環器領域に特化した効率の良いクリニックを実現

理事長・院長の華岡慶一氏

理事長・院長の
華岡慶一

クリニック開院までJCHO北海道病院で心臓血管センター長として勤務していた華岡慶一理事長・院長。技術革新に伴い生まれた“情報ネットワークによる医療の効率化”という形で、『華岡青洲』が200年前に起こしたイノベーションを子孫として再現したいと語る。

「以前より、コンパクトで効率が良い医療機関としてのチームを作りたいと考えていました。現代では画像診断がデジタル化され、サーバを介したネットワークによる管理に移行。どの端末からも必要な情報が素早く取り出せるため、昔に比べ人員やスペースといったシステム構成上のモジュールがとても小さくなり、効率化できることになりました。病院に必要なのは外来、病棟、手術室、カテ室など、患者さんとの接点である “現場”です。情報を集約するための洗練されたシステムを構築し、“現場”をコンパクトにした方が、総合病院よりも迅速かつ質の高い医療を提供できるのではないのかと考え、当クリニックを開院しました。」

『Kada-Solution』は信頼性の高いネットワークシステム

導入検討時に示した仕様において、モダリティからの動画や患者情報の取り込み、データのやりとり、画像表示や処理能力などの点で要求を満たしていたのがフォトロンの『Kada-Solution』だったと華岡理事長は振り返る。

「当院では検査結果の質にこだわっているため、モダリティに関しては現時点で最新鋭・最高性能のものをそろえています。循環器領域では他の診療科と比較して全てにおいて最高スペックを求められるため、そこに投資しなければなりません。我々は2時間程度で初診から検査を終了し結果を出します。そのさなかに急患の対応を行うこともあります。

素早く結論を出すためには情報が必要で、それを可能にするのが情報ネットワークです。『Kada-Solution』はそれらを能力的に満たしていたため導入しました。現在当院で導入しているジェイマックシステム社(以下ジェイマック社)のPACSと連携して一体運用され、情報管理の中枢を形成しています。開院以来大きなトラブルもなく、大変満足しています。」

卓越した操作性の『Kada-View』

理事・診療技術部長の山口隆義氏

理事・診療技術部長の
山口隆義

シネフィルムの時代から循環器の動画システムに関わっていたという山口隆義理事・診療技術部長。

「動画サーバ・ビューワに関しては、これまでだいたいのものを業務で使用してきました。当院のシステムを検討する段階で、先生方から『Kada-View』の使い勝手の良さを聞き、『Kada-Solution』の導入を決めました。実際に『Kada-View』をさわってみると説明書を読まなくても使えるので、使い手のことをよく考えて作られているなと感じています。」

今回採用のシステムでは、『Kada-Serve』で動画を、ジェイマック社PACSで静止画を別々に管理。動画専用のネットワークシステムを採用することにより、汎用システムでは実現できなかったストレスのない動画再生が可能となっている。この点について、山口氏はこう振り返る。

「以前は静止画と動画を同一サーバ上で管理していたため、静止画/動画の一元管理については重要視していました。実際に採用したシステムでは別々のサーバ上にデータがありますが、そのことを全く感じさせないシームレスな連携を実現しており、その操作にすぐに馴染むことができました。」

同クリニックではシステム内で“マトリックスビューワ”という縦軸が検査項目、横軸が検査日という一覧表示を採用。血管造影やCT画像、さらには『Kada-Report』等が一覧で出てくるため、検査結果を時間をかけずに多角的に把握できるという。山口部長はこう説明する。

「たとえば、リストから血管造影を選ぶと『Kada-View』で動画が即座に再生され、CTを選択すると静止画ビューワが起動します。ビューワが表示されていても、都度もとの画面に戻る必要はなく、静止画や動画にすぐにアクセスできます。」

アンギオ装置だけでなく、IVUS・OCT画像の観察にも『Kada-View』を活用し満足いく性能を発揮していると山口部長は語る。

「血管内のイメージングデバイスはアンギオ装置と比べてデータがかなり重いため、スムーズに動くか心配でした。実際に運用してみると以前使っていたサーバとは比較にならないくらい反応がよく『Kada-View』でスムーズに表示、観察ができます。」

右モニタ下半分が“マトリックスビューワ”検査結果をクリックすることで、左のモニタにビューワが瞬時に立ち上がる

右モニタ下半分が“マトリックスビューワ”検査結果をクリックすることで、左のモニタにビューワが瞬時に立ち上がる

循環器に特化したレポートシステム『Kada-Report』

『Kada-Report』も導入選定の大きな要素だったと山口部長は振り返る。

「レポートの運用に関しては、当院では計測値等数値を主体として書き上げていく循環器系のレポートがほとんどで、日本語の記述が主となる放射線科のシステムは当院には向いていないと考えていました。アンギオ、心エコー、CT検査に関しても当院では心臓カテーテル検査のデータベースに準じた内容でレポートを作成するため、心カテベースの『Kada-Report』で十分やっていけると導入前に判断していました。現在はデータを蓄積している状況に留まりますが、近い将来これらのデータを活用し臨床研究に繋げていきたいと考えています。」

日常使用する中で起こりうる機器のトラブル。循環器ということで時間勝負になることもあるトラブル対応についても、フォトロンのサポート体制を心配していないと山口部長。

「そもそもトラブル自体があまり多くはないのですが、トラブル発生時には、コールセンターに連絡すると迅速に電話をいただき対応してもらっています。また導入前は営業の方に現場の要望を細かくヒアリングして頂き、特に『Kada-Report』を運用に合った形にカスタマイズしてもらいました。今でも定期的に連絡をいただき、こちらの要望を聞いてもらっています。検査の内容が変わっていく中で引き続き改良の対応をしていただけるとありがたいですね。」

パートナーとして今後も一緒にシステムを構築したい

今後のフォトロンに期待することとして、山口部長は現場の声としてこのように語る。

「今後施設の拡張に伴いモダリティが増え、保存するデータも増加することが予想されます。その際の使い勝手や、今後こういった動画系をどのようにうまく使っていけるか、新しい提案がほしいですね。」

華岡理事長は引き続き包括的な医療を意識しながら、さまざまな可能性を模索していきたいと将来構想を語る。

「今後は虚血性心疾患だけではなく全ての循環器系疾患を診断、治療できるよう診療科目やモダリティも拡張していきたいと思います。これにより本当の意味で地域医療に貢献できると考えます。ひいては『華岡青洲』の志を引き継ぐことにもなります。結果として取り扱う情報も大幅に増えるため、その中で担う役割が大きいフォトロンには今後も期待しています。引き続きパートナーとして一緒に最良のシステムを構築していきたいです。」

(取材:2018年2月)

システム構成図

システム構成図

USER PROFILE

華岡青洲記念
心臓血管クリニックの理念:
 

華岡慶一理事長・院長の先祖である『華岡青洲』の精神を継承しつつ、現代における診療精神の実践の為に、『誠実な実践』『合理的考察』『真理の追究』『調和と共生』の4つを掲げている。

待合室にある華岡青洲ゆかりの資料を集めた一角。貴重な資料も展示され、来院した患者さんへ華岡青洲の業績を伝えている

待合室にある華岡青洲ゆかりの資料を集めた一角。貴重な資料も展示され、来院した患者さんへ華岡青洲の業績を伝えている

(この記事は2018年2月現在の情報です)

導入システム:DICOMソリューション『Kada-Solution』

・高速DICOM動画サーバ『Kada-Serve
・マルチモダリティDICOMビューア『Kada-View
・循環器向けレポーティングシステム『Kada-Report