オリンピックの感動を世界に届ける人達とは
いよいよトリノオリンピックが開幕しました。イタリア・トリノとの時差は8時間ですから、競技開催時間のほとんどは日本時間の夜(深夜)の時間帯にあたります。
時差送出放送って何?
通常のスポーツ中継でも使われている放送形態で「時差送出」(「ディレー送出」、「録って出し」、「ニアライブ放送」とも言います)があります。実際の競技時間と放送時間に時間差がある場合、VTRなどに録画してその映像を放送します。
しかし、競技の時間と放送時間が近差の場合、VTRで録画したものを放送するとなると、複数のVTRを使用し、少し録画してはカセットを取り出し、放送を開始し、その間別のVTRで録画を開始し・・・、という具合に収録と放送を行いつつ、また途中あまり重要でない部分を飛ばして放送することにより、限られた放送時間でなるべくみどころのある映像を放送するというものでした。
このように、VTRではやりくりが大変なため、最近ではハードディスクを搭載した「ディスクレコーダ」が普及し、時差送出で多く使われるようになりました。ディスクレコーダは、録画しながら再生できるため、VTRのようにカセットの出し入れがありません。
求められるのは、送出のための優れた安定性と使い勝手です。
ヨーロッパ用の映像信号を日本用の映像信号に!
テレビ信号の方式には、NTSC、PAL、SECAMといった方式があるのを皆様はご存知でしょうか?イタリアは、知る人ぞ知るヨーロッパのPAL圏です。
日本や韓国、アメリカはNTSC、ヨーロッパや中国はPALとそれぞれの方式を採用しており、1秒間の画像枚数が異なります。1秒間に30枚の画像を表示して動画を見せるNTSC方式と25枚で行うPAL方式。この差を埋めるために「映像補間」を行っています。トリノの映像はPALで編集されますので、日本に送るときはNTSCに変換してから送信されます。こうした理由から、厳密に言うとテレビで見る選手の動きには微妙な違いが生じています。その差は全くと言って良いほど人の目にはわからないのですが、日本で収録されたスポーツ映像とは一味違う、国際的な空気感とでも言ったらよいのでしょうか、違いがあるように感じませんか?
テレビでオリンピックを存分に楽しもう!
私達フォトロンは、このようなかたちで使用される「ディスクレコーダ(EVSサーバ)」を扱っており、トリノオリンピックの放送でもEVSサーバが「時差送出」の分野で活躍しています。
オリンピックの感動シーンは、こうしたテレビ放送技術と多くの映像制作に携わる人々に支えられていることを知ると、また違った一面でオリンピックを楽しむことができるのではないでしょうか。
そして、これらの人達にとっては、オリンピックの感動を世界の人々にお届けするという使命を成し遂げることこそが「感動の一瞬」なのです。
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