教育映像システム導入事例

学習指導要領改訂に対応した教育映像コンテンツ制作の 大幅な効率化を実現

「Power Rec MV」と「Cbox」を活用し、動画教材制作を従来より大幅に効率化。気軽に制作できるようになり、制作の負担削減・コスト削減を実現。

導入前の課題

  • 学習指導要領の抜本的改正を受けて、全コンテンツを作り直さなくてはならなかった。
  • 小・中・高校の全カリキュラムを対象とした膨大な授業動画を効率的に作りたかった。
  • これまでの制作方法では、撮影後の編集やエンコードに手間や時間がかかっていた。

導入後の効果

  • 収録作業は講師とオペレータの2名だけで効率的に行えるようになった。
  • エンコードが不要になり、編集の手間が大幅に軽減。後工程も効率化された。
  • これまでの手法では実現できなかった9,000講義もの動画コンテンツを、はるかに低予算で制作できるようになった。
導入システム :
CBox

約9,000講義もの動画コンテンツで小・中・高校の全単元を網羅

建築物や不動産に関する図面・資料等の出版事業で創業した株式会社建築資料研究社(略称KSK)。同社は建築関連の国家資格に関する教材の出版、そして講義の録音テープやビデオなどといった教材の制作を手掛けるようになっていき、1976年には「日建学院」を開設して教育事業に進出した。日建学院のメイン講義は、映像教材を積極的に使用していたことから、その後の新規事業でも映像学習にこだわり続け、日本における映像学習のパイオニアとなっている。
「映像学習は全国に展開しているどの教室でも同じ品質の授業を提供できます。また、生徒のレベルに応じて必要なところから学習していくことができます。こういった点が好評だったので、主に社会人を対象とした資格講義だけでなく、小・中・高校生を対象とした学習塾にも乗り出すことになりました。それが、動画による映像講義を個別指導とを組み合わせて提供する『ニッケンアカデミー』です。さらに2008年からは、インターネットで講義動画を配信する『ニッケンeスクール』も手掛けています」と、ニッケンアカデミー本部プロジェクトリーダー早川功氏は説明する。
ここで使われる映像教材は、総数約9,000講義にも及ぶ。主に小・中学校の学習指導要領に沿って、全教科の全ての単元を網羅する内容だ。このラインアップがあるからこそ、児童・生徒一人ひとりの特性に合わせた指導を行っていくことができるというわけだ。

株式会社KSK / 日建学院
ニッケンアカデミー本部
プロジェクトリーダー早川 功

編集やエンコードの手間を軽減すべく電子黒板とPowerRecの導入を決定

しかし一方で、これほどのコンテンツを用意するには制作コストも相当なものとなる。動画の制作は自社グループのスタジオで行っているが、それでもニッケンeスクールを立ち上げた頃には、一式の制作に数億円もの費用を費やしたという。
「近年では、技術の進歩によって制作や配信のコストを抑えられるようになってきて、競合の参入が相次いできました。さらに2010年には、いわゆる『脱ゆとり教育』を基本方針として学習指導要領が改訂され、教える内容も大幅に増えることになったため、コンテンツを作り直す必要に迫られました。もう今までのような費用をかけた作り方はできないと判断、新たな制作方法を模索することになりました」(早川氏)
といっても、もちろん授業の品質を下げることはできない。制作コストを抑えるポイントは、編集作業とエンコードに絞られた。ちなみに、これまでは先生と教材の両方を画面に入れるため、収録後に2本の動画を合成する必要があった。先生が顔を出さず、声に合わせて教材が動くだけでは教育効果が高くないからだ。そして、編集済みのコンテンツを配信用にエンコードする作業にも時間や手間がかかっていた。「そこで、映像教育関連の展示会に行って情報収集し、出会ったのがPower Rec MVです。映像はプロ仕様のスタジオで作るものと思っていたので、目から鱗が落ちる感じでした。これと電子黒板を組み合わせれば、編集もエンコードも手間が掛かりません」(早川氏)

株式会社KSK/ニッケン学院 ニッケンアカデミー本部の簡易スタジオ

総制作費は約10分の1にまで低減、実働9カ月で10,000本のコンテンツを制作

こうして2010年11月、KSKはPower Rec MVを導入した。導入と同時に、オフィスの一角を改装して簡易スタジオとし、専用の収録場所も設けている。講師が電子黒板を使って授業を行う様子そのままを録画するため、収録後には不要部分や雑音をカットするなど簡単な編集だけで済み、編集後のエンコードも不要になった。
「大きく変わったのはスタッフの配置ですね。これまではどうしても技術者が必要で、ディレクター、スイッチャー、カメラの3人が一組になって収録を行い、さらにエンコードなどに1〜2人を要していました。それが、大学生アルバイト1人で裏方作業をまかなえるほど簡易になりました」と早川氏は言う。
Power Rec MVを使うことで、人件費を大幅に抑えられ、また、機材の低価格化もあって、制作コスト全体では10分の1あまりに抑えられたという。しかも、同時に業務効率も大きく向上した。約10,000本ものコンテンツを、実働9カ月あまりで作り上げているのだ。さらに、グループ会社の株式会社日本映像教育社でも、並行して制作できるようにと既存スタジオ内にCBoxを導入しており、こちらも実働5カ月で6,000本のコンテンツが制作されているという。

  • 簡易スタジオに設置されたPower Rec MV。録画操作や講師への指示、収録内容の記録などが1人でできるようになっている。

  • 講師が電子黒板の画面を示しながら講義を進める様子を録画し続けており、事後にカット処理などを行う。

  • PowerRecMVで収録した完成コンテンツ。HD画質のカメラとパソコン画面をリアルタイムに合成し、簡単に動画教材が作成できる。

制作スタイルが大きく変わり映像の使い方も変わっていく

さらに、制作スタイルも変わった。これまでは単元ごとの時間を約20分に揃えていたが、今は必要なだけの時間でカットしているのだ。このこともあって気軽に制作できるようになり、今では「必要と思われる部分は全て映像にする」という方針でコンテンツの拡充が進んでいる。
ちなみに、導入前にはKSK社内で「安く作れるけど品質も下がるのではないか」といった意見もあったという。 「たしかに、照明や音声の扱いなど妥協した部分もありますが、授業の中身そのものについては全く妥協することなく、かつ大幅なコストダウンや効率化を実現できました。非常に高いクオリティを要求するコンテンツは既存の制作方法が必要かもしれませんが、そうでないコンテンツは今回と同じように作ればいい、そういう使い分けが可能になったといえます」(早川氏)
そして、コンテンツ制作の負担が軽減されたことから、さらなる発展を考える余地が出てきた。直近ではスマートフォンやタブレット向けの配信サービスを検討しており、CBoxの導入もそれを意識してのことだ。
「今後は、映像を作ることより活用することが大事だと考えています。モバイル向けでは動画を使ったインタラクティブなアプリを作るといった案もあります、映像の使い方が、これからも大きく変わっていきますね」(早川氏)

株式会社建築資料研究社 / 日建学院 ニッケンアカデミー本部
http://nac.ksknet.co.jp/新しいウインドウを開きます
本部:東京都豊島区池袋2-68-1 日建サテライト館
代表取締役社長:馬場栄一
創立:1969年8月
業務内容:主に社会人を対象に建築・建設・不動産などを中心とした資格試験対策およびスキルアップ講座を提供する「日建学院」や、小・中・高校生を対象に個別指導や映像学習を中心とした学習塾「ニッケンアカデミー」など、多彩な分野の教育事業に取り組んでいる。

(この記事は2012年2月現在の情報です)

導入システム

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